ちりとてちん#68

この記事は約5分で読めます。

天狗座で一門会ができることになり、徒然亭一門にとっては復活祭、喜代美にとっては年季明けがかかっています。
草若師匠に稽古を見てもらう若狭、上下もわからない、左右の手で違うことできなかったのに、すごい進歩してます。
「今日はここまで。酒呑む仕草がいまいちやなぁ」
酒呑んだことないしねぇ。
ちょっとがっかりしてると、隣りの部屋から、うぇ~~~と二日酔いの小草若ちゃんが這って出てきました。多分寝床で酔い潰れて帰れなくなったんだろうな。優しく背中を擦ってる師匠が、父親モードになってます。水ーと言われて喜代美が取りに行こうとするのを止めて、師匠が自分で取りにいきました。
外から帰ってきた草々さんが、師匠と小草若のやり取りを耳にします。
「親父かて思うとるんやろ。俺なんて落ちぶれて当然やて」
「思うてへんって」
そう言われた小草若が驚いたように師匠の顔を見ました。
「えぇ落語ができるようになる。俺にはわかる」
師匠優しいよ師匠(T_T)
みんなが見てないところではかなり親バカじゃないですか。でも草々にめっちゃ聴かれてるけど。

「ちりとてちん」の稽古をしている喜代美。最初に覚えた噺だから、落語会ではこれをやるみたいです。小次郎叔父ちゃん大活躍のちりとてちんを。
そこに小草若以外の兄さんたちがおはようと入ってきます。四草、挨拶くらいせんかい。
草原兄さんは「鴻池(こうのいけ)の犬」という噺をやる予定です。
「でもそれってはめもの入りませんよね?」
すごいな喜代美。すっかり落語通になってるじゃないか、って落語家目指してるから当たり前なんだろうけど感動してしまった。
「そうなんやけど、ついこないだ隣の家に子犬が生まれてなぁ。これが可愛らしいんや♪」
そんな日常のささやかな幸せを落語で表現してしまう草原兄さん、素敵です。
それを聴いて懐かしそうな草々兄さん。
「懐かしいなぁ。草原兄さんの“鴻池の犬”。初めて見たときもやってはった…」
ちょっと寂しそうな草々兄さんの顔をみんなで眺めていると、それに気づいたようで部屋を出ていきました。
いつの話ですか?と四草がきくので草原兄さんが当時のことを話します。
「うーん、そやな、もう15,6年前のことやったかな。京都の北のほうの小さい町で、民宿の離れの小さい建物で、定期的に師匠が落語会やってはったんや」
当時中学生だった草々兄さんがそれを聞いてたらしいですが、草原兄さんはちょっと曇った表情をしてそれ以上のことは教えてくれませんでした。
京都か。草々兄さんが時々京都弁っぽいのはそのせいですかね。いや、関係ないか。
「まぁ、昔の話や。その民宿ももう潰れてあれへんしな」




「それ何処にあるんや!!」




誰やねん!!いや小次郎ですが。みんな吃驚してます。私も吃驚しました。
一々京本政樹っぽくない小次郎です(京本政樹っぽかったら小次郎ではない)
というか、何で勝手に入ってきてるんだよ(爆)
「小次郎叔父ちゃん・・・;」
「そういう中古物件探しとったんやぁ。最近安うなっとるさけなぁ」

あ、もしかして昔小浜の家で真剣に眺めてたのは不動産のチラシだったのか??

卵の値段見てたわけじゃなかったのか?
「手ぇ加えて高う売ったら大儲けやー♪」
色が白いなぁ。
「買うお金がないやな…」と喜代美。
「それは後で考えるがなぁ♪」
「儲けること考えるのが楽しいだけでしょ…」
四草、ナイス突っ込み。小次郎とはそういう人間だよ。「大富豪の条件」って本を枕元に置いて寝てるくらいの人ですから。
えぇ身分やなぁ、と草原兄さんもポカーンとしてます。
というか、2年の間に草原兄さんも四草さんも随分小次郎のこと理解できるようになったのね。
「どこにあるんや!詳し教えてくれよぉ!」
えらい品のない騒ぎ方なのに、妙に上品な横顔です。他人の家で大きな顔してるくせに顔小せぇ。。。
あぁ草原兄さん、そんな顔くっ付きそうなとこでいいなぁ。。。
襟首とっ捕まえて詰め寄る小次郎。
「何処にあんのん?なぁvv

か、可愛い。。。

急にラブリーな声で詰め寄られて困惑(違)した草原兄さんが、あぁぁあっち…と漠然とした方向を指差してます。
「お、叔父ちゃん…;」
身内の恥は我が身の恥です。小次郎、若狭ちゃんのことも考えてあげて。。

しかし色白いなぁ。。(気にしすぎ)

探しに行くのかな。いわくありげな物件探しに。


さて、小浜では(小次郎が出ると小浜シーンに転換ってパターンになったのか?)
魚屋食堂に友春くんが入ってきました。なんかエロ本みたいな雑誌持ってるけど。大学行ってないのか?君は。
「おい、焼き鯖定食くれ」
「またぁ?朝もきたやん!」
あ、もしかして順ちゃんのこと好きになったんですか?んで通い詰めて焼き鯖定食ばっか食ってるわけですか。というかこの店って焼き鯖定食しかないんですかね?
「こら、ボン!サボっとったらあかんどぉ」
幸助さんに怒られるアホ。
「機械に箸を抜き差し、抜き差し。この単純作業を一日中やんねんで?」
「でも仕事一通り覚えんとねぇ。跡取りなんやから」
パート中のお母ちゃんも出てきました。アホボン、ホントに退屈そうです。私は頭使う仕事よりそういう単純作業のほうが好きですけどね。
あ、株式会社若狭塗箸製作所の跡取りになるために頑張ってるのね。で、大学は?
「おばちゃんとこみたいに小さい店やったら後継ぐのも楽なんやけどなぁ」
相変わらずだなぁ友春。
「アホなこと言いなんな!あんたのお父さんとこのせいで…」
とお松さんがちょっと怒って言いますが、幸助さんが止めます。お母ちゃんも、子供に言ったら可哀想と友春くんを庇います。よかったなアホ、このおばちゃんたちじゃなかったらボコボコにされてるぞ。
と、庇ってはあげたけど、漫画かなんか読んで爆笑してるアホにみんなやっぱり呆れてます。順ちゃんが
「なぁ、A子から連絡ある?」ときくと、
「A子?あぁ清海か。いやあんまり?」
って、今まで妹の話したことないのか?ニュースキャスターの番組も半年で終わったらしいし、連絡取ってないってヤバイんじゃないの?喜代美は当然連絡とってないだろうし、別れた草々さんももちろんありません。

草々兄さんは落語会で辻占茶屋をやるみたいです。
「あの、草々兄さん、よかったらお稽古だけでもお囃子しましょか?」
すごい余裕だな。草々さん、ちょっとウザそうな顔してますが、前よりはちょっとは上手くなったんですというのでとりあえず聞いてみ

タイトルとURLをコピーしました