ちりとてちん#62

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やっぱ別人だわ、昨日のヴィジュアル刑事と(変な名称をつけるな)
「不愉快な野郎だ」とか無表情で言ってた人と別人の別人だよ。



A子と草々は、もう相思相愛なのでこれ以上何も言うことはありません。それより喜代美はどうしても草々じゃなきゃ駄目なの??と思ってしまうんですよね。
草々さんに借りた上着を返しにきたA子から「私、草々さんのこと好きになってしもうたん!」とぶっちゃけられ、喜代美は自分の部屋に上げてしまいました。
自分から告白したこともないし(なんと)、ふられたこともないので素直に悩む清海。恵まれすぎた環境で生きてる人っていうのも、ある状況では困ってしまうんですね。
「私ぃ、草々さんのこと尊敬しとん…草々さんとおったら、あぁ私も頑張らなあかんって思う。周りに流されんと前向いて歩かなと思う。あない思わしてくれる男性に会ったの初めてで…」
A子は完全に喜代美と草々のことは眼中にないのね。ここまでくると、漠然と「がんばって」としか言いようがありません。
完全に草々にメロメロなA子は「やっぱりこれB子が返しといて!」と言って帰ります。ここまで告白された後で、やっぱおまえから返しとけって、こっちからしてみたら鬼のような話ですね。

一方、実は自分が援助していたんだと秀臣さんから衝撃の事実を告げられた小浜の和田家では、密かに援助に加担していた竹谷さんも加わって、改めてお父ちゃんに話をします。
話は簡単で、伝統の職人芸だけじゃ食っていけないだろう、大企業の俺が援助してやってたから仕入れとかもできたんだと。このまま合併するほうが利口だと言いたいらしいですが、何だか言い方が腹立ちます。
「いいんですか?(いいんです!)私が払った前金がなければ、材料費さえ仕入れることも危うかったのではないですか?」
そう言われて口篭った正典さんを見兼ねた小次郎が、
「そ、そんなことないどぉ!た、、建具屋の渡辺さん、、乾燥機ただで貸してくれたど!!」
「私からお願いしたんですよ!」
「え゛ぇーー!?」
せっかく兄ちゃんのために、底抜けに根性のない頭を死ぬほど振り絞って発言したっていうのに、瞬殺される小次郎が可哀想でたまりませんでした。
今回ばかりはお母ちゃんも明るいボケで流せない様子です。
「いい加減目を覚ましていただきたかったんです!これでもうわかったでしょう。伝統的な若狭塗箸だけでは、いずれ立ち行かなくなる。でも、私の会社の庇護の下でなら、若狭塗箸を作り続けることができるんですよ
そう言って、二度目の合併話を持ちかけます。
お父ちゃんが
「あんたは親父の一番弟子なんやろ。あんたが作ればええやないか
と言った言葉、同感です。
そもそも秀臣さんって、何で正太郎ちゃんに弟子入りしたんですかね?入っただけで考え方が合わないから出て行って会社立ち上げて、その息子を吸収とか、やってること自体は商売としては当たり前なんだろうけど、あの言い方がねぇ。
A子は空気読めない感がありましたが、秀臣さんの場合は、敢えて空気をぶち壊そうとしてる気がしてなりません。これ、お祖母ちゃんがいたらどうなってたんだろうかと。
結局お父ちゃんは、契約を取り消し、前金はどうにかしてでも返すと言い、秀臣さんを冷たく追い返しました。

喜代美の恋愛のほうは喜代美にも責任あると思うけど、和田家のほうまで引っ掻き回すのお願いだからやめて秀臣さん。
早くアホの和田家に戻ってほしいよ(T_T)

でも最初の頃は秀臣さんって普通にいい人だと思ってたんですけどね。何だか急に態度が豹変したのが気になります。正典さんを焚きつけて若狭塗箸をどうにか残してほしいという気持ちがあるからなのか。ある意味、秀臣さんも、お父ちゃんの箸がこのままでは危ないという焦りからあんな行動に出たのかな、といいように解釈してみました。
お父ちゃんが、頑ななプライドを捨ててまで若狭塗箸を守ることができるかという、テストなのかも、という気もします。でもそれにしたって言い方があるよ!
考え方はよくわかるけど、人としてのものの言い方が気に入りません。
師匠の言葉を借りれば、あんたは「相手を見て、言葉選んで物言え!」と思います。


A子から預かった上着を草々さんに渡しに言った喜代美は、A子に会えなくてがっかりした草々さんを見て自分もがっかりします。それでも、たださりげなく(上着渡してくれて)「ありがとうな」と言われた言葉に舞い上がったところが切なかったです。


さて、熊さんにお昼ご飯の器を、ごちそうさまでしたvと返した徒然亭兄さんたち。
あの様子だと、今はちゃんとお金は払えてるのかな?
熊さんから「寝床の落語会に問い合わせがぼちぼちきてる」と話があります。
口コミで広がってるみたいです。熊さんのその言葉に、兄さんたちも師匠も喜んでいます。
その時、四草さんが師匠に「算段の平兵衛」を教えてほしいと頼むと、
「まだあかん。それよりおまえ、若狭の落語もっと見たれ。ええな」
といわれます。
算段の平兵衛ってそんなに難しいんですかね?
納得いかなくて師匠を追いかけようとする四草さんに、
「師匠があかん言うとんねん!お前にはまだ早いいうことや」
と草々さん。
だからなんでそう偉そうなの?喜代美のことで師匠に言われて一旦わかったんじゃなかったの?本当にものの言い方を知らない人。秀臣さんと草々は同じ類の人か?
あ、まさか清海は草々に自分のお父さんを見て?;
昔の草々は正典さんと通じるものがあったから、喜代美が好きになるのも何となくわかったんですけどね。
そう言われたときの四草さんの目が、昔のヤバイ目に戻ってました。
ショックを受けて立ち去ってしまった四草さんを見ながら、草原兄さんが「ストレートすぎるやろ」と呆れた様子で言いました。
本当のことしか言えない草々は、まだまだ人の気持ちもわからなければ、言葉を選ぶことも全然できていません。
「あいつが皮肉の一つも言わんと出ていくやなんて、相当堪えてますよ」
と小草若。
喜代美が小草若の隣りに腰掛けたのが、弟子たちの仲間に加われたのかなといういい感じに見えました。こんなにいい人たちが周りにいっぱいいるのにね。
四草は算段の平兵衛を本格的に稽古つけてもらったことはないようです。
師匠が「まだあかん」と言い続ける理由も、小草若たちにもわからない様子。
「そやけど、なんで四草に喜代美ちゃんの面倒見させるんや。喜代美ちゃんの面倒なら俺がなんぼでも見てやたるがな」
相変わらず
喜代美LOVEの小草若ちゃんです。
「おまえは自分の面倒でも見ぃ!いつまでも寿限無だのフリートークみたいなのやってるわけにいかんやろ!お前の恥は師匠の恥なんや!
「アホ!俺は売れてんねんぞ!どこ行ってもおまえらの広告塔なってやってんのじゃ!」
と小草若と喧嘩になってしまいます。前は小草若が師匠のことで父親になんてことするんだと一生懸命怒ってた草々は一途でかっこよかったけど、今の草々は身近にいる人たちのこと何にも考えてないでただ偉そうにしてるだけでかっこよくない。
第一、小草若を引き戻すとき、「おまえ一人、徒然亭の名前背負って表に出続けてきたんやないか」って涙流させたのは何だったの?
徒然亭復活のために、一人で暑苦しく走り回ってたときの草々はあんなに人の気持ちがわかってたはずなのに、どうしちゃったんですかね。記憶喪失か?
小草若も草々も怒っていなくなってしまい、穏やかな草原兄さんもいらついてしまいました。
せっかく苦労して呼び戻した弟子たちを、草々が自分で壊してしまってる感じがします。。

部屋に帰って不貞腐れてる草々さんに、隣りの部屋から喜代美が声をかけました。
「小草若兄さんが言うとんなったこと、あんまり気にせんといてください」
んもう、ここで私は喜代美にもイラッとしましたよ。なんで?慰めてあげるべきは小草若ちゃんでしょ??小草若が言ってること「俺は売れてんねんぞ!」ってちょっとその辺がアホっぽいくらいで、間違ってないじゃん。弟弟子にあんなこと平気で言っちゃうような人間をどうしてそこまで好きでいられるんだか。
しかも、何とかして元気付けたいという思いから、壁越しにA子が告白してきた言葉をそっくりそのまま言ってしまいます。以前、自分の気持ちを正直に言えなくて、A子の言葉として草々に伝えてしまったことがあったけど、あのツケが今頃になって回ってきたから?あの時あそこまで言ってなかったら草々さんもここまでA子にメロメロになることなかったのかな。
そのときとは逆に、今度はA子の言葉を自分の言葉として言ってしまいました。
でも、穴を覗くと、どこまで聞いたのかわからないけど、草々さんいなくなってしまいました。
っていうか、前から思ってたけど、この人はなんでいつも人の話の途中で消えるんですかね。ちょっと失礼すぎ。
もうちょっと空気が読めてた頃は、おかしな人だな~くらいにしか思わなかったのに、今は一つ一つムカつきます。

と思ったら、A子に会ってたのね。。お守りをもらって、その勢いでA子を抱き締める草々。そこを偶然、探しにきた喜代美が橋の上から目撃してしまいました。

だから、こんな男諦めなさいってば。

空気の読めなさMAXに達した草々。
A子から草々を奪い返したい一心でA子の言葉を自分の言葉のように言ってしまった喜代美。
若狭塗箸を途絶えさせたくないためなのか正典さんたちに酷い言い方をしてしまう秀臣さん。
そんな秀臣さんのやり方が許せなくて、現状は苦労してるのに頑なに自分のやり方を曲げたくないお父ちゃん。

それぞれが、悪気はないんだけど自分の気持ち優先になってしまって、相手を傷つけてしまってる、後味の悪い回でした。。
あ、でもお母ちゃんと小次郎は自分のっていうより、正典さんの苦労を見てるから秀臣さんへのどうしようもない怒りが出てしまってるという感じだったよね。

何だかすごく悲しい話でした。とりあえず喜代美は草々を諦めること。草々はさっさとA子と一緒に夕陽に解けて(略)あ、でもA子は本当にいい子なんだと思います。草々みたいなのと一緒にいたらろくなことないよー、と今日思いました。
あと、秀臣さんは本当に和田家の若狭塗箸を途絶えさせたくない思いでいるのなら、そんな上から目線で一方的な言い様じゃなく、相手の気持ちを考えた言葉の選び方をしてほしいと思いました。
あとお父ちゃんも、プライドだけじゃなくて、現実を見つめないとね。

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