2019.5.25から東京国際フォーラム、6.9から大阪クールジャパンパークで上演されてきた舞台「赤と黒 サムライ・魂」が、6.21愛知県東海市芸術劇場で大千穐楽を迎えました。
ちょ、ピンボケしてるがな
個人的には東京4公演、大阪2公演、愛知2公演の計8公演を観劇することができましたが、大好きな京本政樹さん、そして同じく子供の頃から大好きな座長の里見浩太朗さんをはじめ、本当に素晴らしい役者さんばかりで、、、とにかく、役者さんたち皆様に拍手を送りたい。や、送ってきましたよ!
既にこれまでの観劇感想はいくつか書いていますが、もう誰にネタバレを遠慮する必要もないので、これまでのおさらいと、感動的な想い出を残すために、最初から最後までこの記事にまとめちまおうと思います。
というか、後半はほぼ、
市蔵大好きEdition
でお届けしております。
目次
第1幕
初っ端から狙われる市蔵
冒頭の音楽から、京本政樹作曲「殉愛」が流れるのだけど、相変わらずいいメロディをお書きになるな。
薄暗い竹林の中、黒い覆面をした若い侍(山崎裕太)が身軽に現れ、従えてきた数人の侍たちを無言で誘導してくる。
「相手は侍一人。だが腕は立つ。ぬかるな!」
侍たちが緊迫して身構える中、舞台下手から縞の着流しに笠をかぶった浪人者がゆっくりと現れる。
ポニーテールのマサキ!!!
じゃない!奏の市蔵!!
わーー!!!登場シーンで拍手が起こります。滝沢演舞城の時はこういうのなかった気がするな。時代劇の舞台観てる感じするわー♪
ああ、、、京本政樹といえばポニーテール!過去に数々のポニテ美剣士役をやってきた京本政樹ですが、、、このポニーテールにも意味があるのだ!というよりこの役名「奏の市蔵」、そもそも1994年にテレ朝で放送された連続娯楽時代劇「殿様風来坊隠れ旅」通称「殿ふら」で京本さんが演じたのが「村垣市蔵(気まぐれの市蔵)」というポニーテールの浪人(実は公儀隠密の伊賀忍者)。咥えてる葉っぱも、ジャニファンの方が「なんで葉っぱ??」「パンダなのかな??」と首を傾げておられましたが、、、この時市蔵がやっていたスタイルのセルフパロディなのです。。。ううう、、、当時中学生だった私が、組紐屋の竜の次に大好きすぎるキャラとなった市蔵。。。出番は多くないけど、いちいち登場がかっこよすぎるニヒルな隠密でした。。。他にも色々なかっこいい役を演じてこられたのに、今敢えての市蔵復活!?
そういえば、里見浩太朗さん演じる「柘植半四郎」という役も、過去に里見さんが演じた「十七人の忍者」という映画の主人公と同じ名前なんですね??
この舞台で、お二人のキャラを考えたのはどなたなんでしょうか?まさか、御本人たちの思い入れのある役を持ち込みとか??うーん、めっちゃ気になるな!
もう、役名と衣装だけで既にハアハアしてしまう奏の市蔵。静まり返った舞台の階段を一歩一歩、爪先をゆっくり運ぶだけで緊張感が走るんです。。(;;)
笠を投げ捨てながら侍たちを斬る市蔵。こんな初っ端から立ち回り見られるとか(T_T)
侍たちのリーダーの覆面を斬って顔を見ると、市蔵とは顔見知りの新之助というらしい。本人は否定してるけど。
「おお、新之助ではないか!」
って言った時、滝沢演舞城かと思ったよね。大我くん出てきちゃうかと思ったよね(思わない)
「俺は新之助じゃねえ!」
「違うのか。ならば新之助に申せ!親の仇を討ちたいのならば、堂々と来いとな!」
若い浪人・駒之助(越岡裕貴)が現れて、市蔵を狙う残りの一人を斬る。駒之助が笠を拾って手渡しながら、
「お侍さん、あんた強えな」
って言うのだけど、大千穐楽では、市蔵が投げた笠がフリスビーみたいに遥か遠くまで飛んでいったので(笑)拾うのはなし。
「助太刀、かたじけねえな」
という声が渋くて太くて素敵だ。。。ちょっと前まで埼玉デュークだった人です。それと、舞台発声だからか、最初の頃は割と弁慶っぽい喋り方だったのが、終盤はいつもの時代劇マサキ声になってて、やっぱりこの声がしっくりくるー♪と喜んでおりました。それにしてもいい声であります。
そこに、一人の町人が走ってきて
「お願いでございます!その腕をお貸しいただけませんか!」
と土下座して頼んでくる。この人、仇討ちをしたいらしい。
「お侍さん、この人の頼みを聞いてやんなよ」
と駒之助が言うも、ふんっと鼻で笑いながら何も言わず去っていってしまう市蔵。
「あーあ、やっぱり駄目かあ」
と諦めて肩を落とす町人を見て、駒之助が
「その仇討ち、俺でどうだい!」
「???」
「どーだい!!!」
声でか!!
駒之助もなかなか腕が立つと見え、町人にその腕前を見せつけるが、
「おおおー、、、、やっぱりあの人に頼もうー♪」
と市蔵を追いかけていってしまう。駒之助がイラッとして追いかける時に、敵の死体につまずいて転ぶと、その懐の中に、僅かな金を持っているのを見つける。
「面白くなりそうだ!!」
というところから舞台が始まります。それにしても、こっしーは声がでかい!
居酒屋・ひさご
三人の若侍が昼間から呑んでいるが、その中の一人(佐藤銀平)がえらい泥酔してる。
この時、六さん(インパルス堤下)が水を撒いてるんだけど、前列のほうの人、めっちゃ目が合ってただろうな(笑)
店の女の人が追加のお酒を持ってきたら、泥酔侍を止めようと後の二人がごっちゃごちゃになって、最後は六さんも止めに入るのだけど、勢いで泥酔侍はこけてひっくり返ってしまう。
「貴様、武士に足をかけるとは、、武士を愚弄する気か!」
「滅相もございません!(汗)お武家様が勝手に転んでしまわれたのです!;」
となって、泥酔侍が刀を抜いて、お玉ちゃんが悲鳴を上げ、六さんが素早い身のこなしで刀を避け、他の侍が止める間にさっと刀を戻すのですが、大阪の途中から
「貴様!武士をグルグルグルグル回して、武士でコマ回しか!」
「滅相もございません!お武家様が勝手にグルグルグルグル回ってしまわれたのです!;」
ってなってて、笑いポイントになってた(笑)確かに、最初の頃は、ただの乱心みたいに見えるので、この人たちめっちゃ悪いやつらなんじゃないか??と誤解してしまいそうになったからね。変わってからはもうちょっとライトな雰囲気になったよね。
あと、最後にお金を払うイケメン侍(熊谷魁人)に六さんがめっちゃ近づいて笑顔で両手出して待ち構えるのもウケるよね。熊谷魁人さんは、お顔も女性のように綺麗だし、声も中性的で通るいい声で、初日からすごく気になってました。なんなら冬美さんよりも男装の麗人に見えそうな(笑)所作もきちんとした武士っぽくてよかったですね♪
お玉ちゃんは、そんなイケメン侍に一目惚れ。
「六さーん、あのお侍、お話がわかる方みたいだし、、何よりかっこいいー☆☆☆」
「まあ、わしよりは劣るがな!」
「はあ~??だって六さん、お侍お辞めになったんでしょ?」(そこだけが問題なんだ)
「ああ、わしは窮屈な裃を捨て、今は包丁一本の気楽な町人暮らし!そのほうが、性に合うって、あ、もんだあ!なあ~、お玉ちゃん!(めっちゃ見得きりまくってるw)」
「はあ~~???(怒)」
六さんが見得切るようになったのも途中からでしたが、振り向いたらお玉ちゃんがいないバージョンもあったよね(笑)
この二人のやり取りめっちゃ好きです。
柘植半四郎登場
誰もいないひさごの前に、上手から男装の侍と若侍の二人が登場する。
「荘一郎様、早くいらしてください!」
「待ってください、冬美殿!私は手を怪我しているのですよ!」
「手は怪我していても、足は大事ない。早く行きましょう(ツン)」
男装の侍は、脇坂冬美。ここ鶴川藩の新しい家老となった脇坂賢吾の娘。
「冬美殿、もう少し女子らしくしていただけないかと!」
「女子らしくとは??わかりません!あなたがやってみてください!」
「私が!!??・・・(めっちゃやる気w)荘一郎様ぁ、怪我の具合は、如何ですかぁ?痛みは、ありませんかぁ?vと、こんなふうに!(怒」
「私には無理!!」
作見荘一郎(岡田君こと福士申樹)が女子のお手本を見せるところ、毎度笑いが起きました。武士らしさを追求する駒之助と違って、荘一郎は非常に草食系男子です。
「それより、本当にこんなところに、あなたが師と仰ぐ立派な方がいらっしゃるのですか?」
「今は寺子屋の先生として、あそこのひさごで間借りをしておいでだそうです」
「ひさごで??ここは居酒屋ではないですか!?それに、大層寂れて見えます。。。」
冬美殿はちょいちょい失礼ですな。
「お、荘一郎様、お茶が入りましたよ」
「あの、手を洗いたいのですが」
「手?…ああ、手!どうぞこちらへ!」
冬美殿、お手洗いです(文字通り)
そこに、里見浩太朗御大がようやく登場!!(パチパチパチ!)
うおお、、、里見浩太朗だあ。。。長七郎だあ。。。松平右近だあ。。。夢さんだあ。。。助さんだあ。。。「里見浩太朗を怒らせたら相手のほうが100%悪い」とあの山城新伍が言ったほど人格者で有名な里見浩太朗様だあ。。。浩ちゃん!!と掛け声をかけたい気持ちを抑え、一瞬にして脳内で喋りまくっていた私です。これで82歳って、、、美しすぎだろ!!そして昔と変わらぬめっちゃいい声!!里見さんって歌声と話し声が同じというか、歌声のような美声で話されるのよね。。。
寺子屋の子どもたちと別れて、荘一郎たちと対面します。ていうかこの子役の子たち、この場面だけのために来てるのか。。。(そこ?)
「おお、荘一郎さんか♪」
「先生、やめてください!先生は私にとって尊敬するお方、呼び捨てで結構です!(キメ顔)」
「その先生というのはやめてくれ。わしはお前さんに何を教えたわけでもない。まあ、柘植でも、半四郎でも、好きなように呼んでくれ」
「冬美殿は、いずれ私の・・・(ポッ)」
「いずれ私の・・・?ああ♪」
そこに帰ってきた冬美殿。
「冬美殿、こちらが先生、、、いや、柘植様です!」
「柘植様!?荘一郎様が師と仰ぐお方とは、、、貴方様のことでしたか!」
まさかの知り合い。あれ?冬美って名前聞いてピンとこなかったのかな。
柘植様はとある藩の元家老だったらしく、その頃に冬美殿の父である脇坂の上役だったらしい。その柘植様のおかげで、脇坂親子は路頭に迷うことなく、脇坂も今や鶴川藩の家老にまで上り詰めた。
「冬美殿、どうした?何か浮かぬ顔だが」
「はい、、、父は鶴川藩に来てからというものの、、、人が変わったかのように。。。」
「人が変わった??まあ、家老としてのご苦労もあるのであろう。。。」
「柘植様!!どうか、昔のように手合わせお願い致します!!私は、侍のように強くなりたいのです!」
「手合わせ!?どうしたんだ急に。。。わかった。六さん、そこの心張り棒取ってくれ」
六さんが持ってきた心張り棒を冬美殿に投げて渡すと、自分は竹藪の竹を一本折ってきてそれでやり合うつもりらしい。冬美が何度立ち向かっても竹の棒一本で打ちのめされてしまう。しまいにはひっくり返って、腕を折ってる荘一郎の上に倒れて、荘一郎が一番ひどい仕打ちを受けるという(笑)
「冬美さん、この心張り棒も、この竹の棒も、使う人によっては剣よりも鋭い刃となる。あまり無理をするな」
「ごめんなさい!!」
「ははは、昔と変わらぬ気性じゃの。いい子だ(^^)」
(うおお、、、浩ちゃんに、いい子だ、とか言われてみたい。。。)
「冬美さん、いい剣の相手ができたではないか」
「…荘一郎様!?」
「女子として仕え甲斐のある、いい男だぞ♪」
この時点で冬美さん、荘一郎さんのことなんとも思ってないってことだよね?片方は「いずれ私の。。。」って言ってて、限りなく片思いじゃないかと(笑)
悪家老と4人の村役人
町人の爺さんが4人、紋付袴の正装で人を待っている。名主の繁蔵(不破万作)たち村役人です。新しい家老は、わざわざ出向いてくるとか、どんな変わり者なのだ??とか、お侍の都合で振り回されるのは俺たち町人ばかりだとブーブー文句を言っています。そこへ家老・脇坂と、次席家老・是枝が到着。おお、もう一人の「きょう様」、クワガライジャー・姜暢雄さんだ。背でっかいなあ!イケメンパラダイスのへんてこな先輩の役がちょっと好きだったのですが、まったくその面影のない悪そうな顔です。
「繁蔵、こちらは御家老の脇坂賢吾様だ。見知りおけ!」
繁蔵さんが代表して御家老にご挨拶をするのですが、どうしても私、「はじめまして」って言い方が引っかかっちゃって、他のセリフみたいにいつか変わるかな?と思ってましたが、最後まで変わらず。語学に詳しくはないですが、なんとなく「お初にお目にかかります」って言わないのかな?ってずっと気になってました^^;
畦川の町は、今後家老脇坂の直轄とするという一言に、繁蔵さんたち大慌て。ここを出ていかないといけなくなるか、たっかい借料を納めないといけなくなってしまう。。。考える期限は一ヶ月。繁蔵さんたち大パニックですが、おっかない顔した新之助に
「逆らったら、命はあ!!ねえと思え!!」
と怒鳴られて、ひいいい!と。そんなことより是枝と爺さん4人衆の身長差がすごかったです。
爺さんたちが逃げていき、脇坂と是枝がわかりやすい悪い会話をして帰っていきます。
それを見ていた八郎太と佐平次。
「脇坂様はあんな野心家ではなかったのに。。。」
そうなんだ。しかし登場人物多いな!次から次へと新しいキャラクターが出てきます。元は七人の侍用のキャストだもんね。。。;
しかし、初日に登場した時は、この二人がまさかあーんな関係だとは(笑)や、それも八郎太役の合田雅吏さんがカーテンコールトークの度にそういう発言をするのでもはやそうとしか見えなかったのですがね。いや、それ抜きにしてもこの二人は怪しいよなあ!無意味に見つめ合うし、触れ合うし(爆)
八郎太も以前、柘植様が家老をやっていた藩の藩士だった模様。しかし、今は鶴川藩にきて、外様の侍。佐平次の上役に当たります。冬美さん同様、鶴川藩に来てからの脇坂のことで頭を悩ませ、柘植様に相談に来たのでした。
「本当にその柘植様という方の話なら脇坂様は聞いてくださるのでしょうか。。。?」
と心配する佐平次。思わず、熱くなってガシッと八郎太の腕を掴みます。驚いてその手を見る八郎太。
何この沈黙w
やっぱ二人はそういう関係ってことですよね?そうとしか思えない演出だよね?初めて見た時、一体何事かと思いました。
桜蘭楼
名主の繁蔵さんは、ここの女将のお冨美さんと夫婦なんですね。
脇坂に言われたことを伝えると、お冨美さん大激怒。
「冗談じゃないよ!ここ桜蘭楼はあたしが命をかけて守ってきたんだ!お上の言うことを聞く前に、女将の言うことを聞いてくれってんだ!!」
上手いことを言う(真顔で感心
女将さんの鼻先まで顔を近づける繁蔵さんに
「近いっ!!!てか、足踏んでる!!!」
やあ、小川菜摘さん、失礼ながら、それまでものまねグランプリの審査員で数回しか拝見したことがなかったのですが。。。とても素晴らしい女優さんですね!!気風の良い女将さんの風格、たまに見せる女らしい優しい顔がとても良かったです。浜ちゃんも、いつも京本さんにお花ありがとうございました☆
女将さんに呼ばれて若い遊女の市松が登場。櫻井紗季さん、顔がめっちゃ小さくて目がくりっと大きくて華奢!声も可愛らしい方でした。
しかし、東京パフォーマンスドールってまだあるのか。と篠原涼子をテレビで見てきた世代の私はWikipediaを見たら、櫻井紗季さん、、、篠原涼子のブレイク時にまだ生まれていないし。。。
「またお侍の席ですか。。。?」
「大丈夫。文蔵さんがいるから」
「文蔵さんって、いつもここ来たときには立ち寄る行商人の方ですよね?ていうかあの新之助って侍、また来てますよね?お琴ちゃん、嫌がってましたけど、、、大丈夫ですかね?」
あ、文蔵さんここにいたんだ。市松が部屋に入って一瞬後退りする。侍が複数いるらしい。
「この方たちは手荒なことをするような方たちじゃないから、安心してお相手して差し上げて」
と言われ、市松が部屋に入った直後に、別の部屋から悲鳴が上がります。お琴ちゃんが、新之助たちに乱暴にされて逃げてきたところでした。
女将さんが飛び込んできて、お琴ちゃんはなんとか助かりますが、新之助たちが更に暴れ、女将さんも突き飛ばされてしまいます。そこに部屋の奥から駒之助が止めに登場。駒之助が新之助を相手にしながらちらっと
「どこかで聞いたことある声だな。。。」
って呟くんだけど、ああ、あの時顔まで見てなかったのね。そこに、上の部屋から是枝が出てきて、話がどんどんでかくなってくる。
部屋から出てきた文蔵さんが、是枝を見て焦る。
「私の部下が迷惑をかけたようだな」
「上役が邪魔すんのかよ。だったら自分の部下に武士としての立場を教えてやれ!」
って言った後、
「ではお主にもその武士とやらの立場を教えてやろう」
って言うんだけど、これ「武士の立場とやら」ではないのかね??なんかこう言うと、是枝って武士という言葉も知らないみたいになっちゃってる気がする^^;気にしすぎかもしれないけど。
「こいつが、文蔵さんが女を取られたという??」
「しーっ!!」
「文蔵、久しぶりだなあ(ニヤニヤ)」
姜暢雄さんの「久しぶり」の発音を聞いて、関西の方かな?と思ったら兵庫県の方なんですね。
文蔵さんが取られた女はここにいるという。身売りされた芳枝という女の人が、是枝がいた部屋から無理やり連れてこられます。うお、いきなり本格的な舞台演技の人出てきた。黒田こらんさん演じる芳枝は、武家の出身だな?とわかる風格のある喋り方です。里見さん、京本さん、こらんさんが、昔の時代劇舞台っぽい感じの台詞回しなので、この御三方でのシーンが見てみたかったなあと思いました。
文蔵さんは元は武士だったが、是枝に芳枝さんを取られ、力づくで奪いに来いと剣での勝負を持ちかけられたがそれに敗れ、武士を辞めたのだという。芳枝さんが是枝につれていかれたことで、その父は病に臥せって、そのまま亡くなったという話らしい。無理やり文蔵さんから奪い取った芳枝さんも、是枝が今はもう金で売ってしまったという。泣き崩れて謝り合う二人を宥めて、文蔵さんの代わりに(?)是枝に挑む駒之助。
いいんだけど、なんか侍同士が素手で戦う様って、不良の喧嘩みたいでちょっと不思議な絵面だよね^^;これがテレビ時代劇なら、「表に出ろ!」「望むところだ!」って言って、外で斬り合いになって、遊郭の外の人たちが、きゃー!って逃げ惑ってるところだと思います。
素手の時点で是枝に敵わない駒之助。もう一度殴りかかろうとしたところで、
「待ちな!」
必見!四日市!(違)
市蔵さん、そこにいたんかい!!ていうかいつの間に3人一緒に行動してたの!?
「ご重臣、手を引いてもらわねば、私が相手をせねばならん」
と言う市蔵。ここで是枝に名前を聞かれ、初めて
「奏の市蔵。ただの風来坊だ」
と名乗ります。ところで奏のって、一体何を奏でるんでしょうか。
是枝たちが去っていった後、血気盛んな駒之助に、市蔵は
「おい、このすっとこどっこい!おめえ、憎めん野郎だな。だがな、命だけは粗末にするな」
と言います。「この、おっちょこちょい!」の回もありましたが、私はすっとこどっこいのほうが威勢がよくて好みです。ていうか、マサキの声ですっとこどっこいって言うのがなんかツボです。そもそもすっとこってなんだよ。
是枝たちを追い払ってその場を丸く収めた市蔵さんに、女将さんが、お願いします、もう少しここに留まってみんなを助けてください!と頭を下げて、更にそこにいる全員に頭を下げさせると、そういうのかかわらない主義なんだよなあ、、、と困り果ててる市蔵さんの顔がめっちゃかわいいんだ。。。グルンって身体ごと向きを変えられて、ちょっとびっくりして身体がピン!って固まっちゃうところとかかわいすぎて、どうしたってなりました。さっきまでめっちゃニヒルなキャラだったのに(笑)ここの困り方も、最初は、おいおいおい、、、って感じだったのが、愛知は「えっ、どこ?えっ?」とか「えっ?何?何???」みたいにキャラ崩壊しててたまらなく可愛かったです。なんで急にそんなウブなリアクションするんだ。
しかし、あの冒頭シーンの後、文蔵さんと知り合ったことさえ劇中に出てこないので、部屋の奥から市蔵が出てきてびっくりしました。
ていうか、さっき部屋に入っていった市松にめっちゃ怖がられてたけど(笑)しかも、
「あたし、市蔵さんより駒之助さんのほうが好き!」
って市松、どんだけ市蔵のこと生理的に嫌いなん??←
市蔵さんがみんなに連れていかれて、取り残された駒之助の目の前で、文蔵&芳枝劇場が始まっている。
「文蔵殿、お久しゅうございます。。。」
「おまえの借金は必ず私が返す!」
「文蔵殿!ありがとうございますー(よよよよ」
「いますよ!!!」
ってしびれを切らした駒之助が言うと、なぜか見えてない文蔵さんたち(笑)
愛知の大千穐楽では、とうとう文蔵さん、股の間から駒之助を探すという(爆)
さっきまで真面目に演技してた二人が、駒之助を弄ぶところがめっちゃ面白くて好きでした。
そしてこの時から、みんなが市蔵様市蔵様言うのが気に入らない気持ちに拍車がかかっていく駒之助なのでした。
でも結局、市松にエスコートされて、女将さんにも呼ばれていったからいいじゃんね。
八郎太と佐平次
八郎太に熱く説明され、柘植様を頼ろうと納得する佐平次。そこに、柘植様が釣りから帰ってきました。今釣ってきた魚を酒の肴に一杯やろうと、柘植様が誘いますが、八郎太は「お願いの儀がございます」と、家老・脇坂について困っている旨を説明します。
八郎太が佐平次を紹介すると、柘植様は「八郎太は、運に恵まれなくてな」と言いますが、こちらも一体何があったんだ。。。しかも「八郎太を頼むぞ」とお願いされてめっちゃ喜んじゃう佐平次。もう、まともな目で見られません←
あ、そういえば、冬美さんと八郎太は前の藩で面識があってよく知ってるはずなのに、この舞台で全然絡みなくなかったですか??
ひさごで大集合
女将さんや名主さんたちみんなが集まって、相談してるところに、市蔵もいるんだけど、なにげに市蔵さん、関わりを持ちたくないという割にはいつも駒之助と一緒にいるのね。
ここで、女将さんと繁蔵さんが言い合ったり、証書?を投げ捨てたりしてる後ろで、市蔵と駒之助がお酒を酌み交わしてるのだけど、すごく何気ない動きなのに、目線は気怠く落としたまま、お猪口をゆっくり口に運ぶだけで絵になる。。。そういえば、殿ふらの市蔵さんもこういうシーンあったなあ。。。
女将さんが
「市蔵さん、駒之助さん、なんとかならないでしょうか!?」
「市蔵さん、俺たち侍が行くだけでも話くらいは聞いてくれるかも。。。」
って頼むのだけど、
「聞く耳を持つくらいなら、最初から聞いておる。諦めるんだな」
ってセリフで、家なき子の黒崎先生を思い出した私です。君の学校が買えるくらいの金が必要になりそうです。去って行く時に、刀をドンッと地面について立ち上がるのも大好き。
とりあえず、市蔵さんはめちゃめちゃ現実的なのです。なんか、過去に何かありました??っていうくらい石橋を叩いた結果、渡らなそうな人です。そういえば、新之助に仇として狙われてるんだった。。。(忘れてた)
市蔵が去り際に、六さんとのやり取りがあって、
「市蔵さん、関係ない貴方様に無理なお願いをして申し訳ありませんでした」
って言いに来るんだけど、ここは六さん、さりげなく戻ってこいよアピールしてたってことでいいの?
「おめえも元は侍か」
「はい」
「ここの寺子屋で教えている、元お武家様にも、会ってみたかったな」
と、爽やかに言い残して去っていくのだけど、ここでやっと、無理やり柘植様との繋がりができました(笑)しかし、一幕、ほんっとマサキと浩ちゃんの接点ないな!!
このシーン、東京の途中からマサキがアドリブ入れるようになってて、慣れてきた頃にいきなり、
「おめえ、元は相撲取りか」
「違います」
で、何度か観てるリピーターっぽい人たちが不意打ちなアドリブに、ぶー!って吹いてたという(笑)
次は
「ところで五助さん」
「六助です」
っていうのが入り始めまして。ただでさえ、堤下さんは、里見さんから「堤下」とは呼ばれず、ずっと「六さん」と呼ばれていたのに、ついに、数が1減ってしまいました(笑)
愛知昼のアドリブはひどかったなw
「おめえ、元は侍じゃねえな?」
「や、侍です」
「ここの、元お武家様にも、会いたかったな、、、寺子屋の(何故かちょっとカタコト)」
「・・・はい(ちょっと笑いこらえてる)」
「じゃあな、五助さん」
「や、六助です!」
っていうパターンと、
「じゃあな。。。ムツゴロウさん」
ってポツンっと言いながら去っていくパターンwあれとか、後ろのほうの人あんまり聞こえてないかもっていうくらいポツッと言ったのがおかしすぎて(爆)
この舞台、役者さんたちのアドリブがなにげに毎回楽しみでした(笑)
しかし、
「行っちまったねえ。。。でもきっとあの御方は帰ってくる!あの方も、柘植様と同じ、燃えるような赤い血の通ったお侍だもの!」
ごめん、どうしてそうなった
すごくいい感じのシーンなのですが、女将さんから市蔵に寄せられる絶大な期待値の理由が終始よくわからなかった^^;
とりあえず、女将さんは市蔵さんにめっちゃ惚れたっぽい。
最初の決起ポイント
しかし、なかなかみんなが決起するポイント来ないなと思ってたのだけど、村役人の爺さん4人衆の一人、市兵衛さんが鶴川藩の侍に斬られて息も絶え絶えに飛び込んできた!
そこにちょうどよく柘植様が帰ってきて、この町の初の死者についに腰を上げるのです。
「鶴川藩のやつら、こっそり金を掘ってやがった!!」
というところで、ああそういえば金山をどうにかするって是枝が言ってたなあと。役割重要そうな割には今ひとつ存在感が薄い金山です←
しかし、人一人死んでるからな!!ここで、大事そうに市兵衛さんの亡骸に丁寧な羽織をかけてあげる繁蔵さんが何気に切ないんだわ。。。
おまけに、荘一郎も駆け込んできて、
「冬美さんが、お父上に意見したせいで、座敷牢に入れられてしまいました!!(泣)」
BGMも物々しくなって、急展開です!
「脇坂のやつ、、、昔は仲の良い親子だったのに、一体何を考えているんだ!?」
そして、一気に物事が重なったのもあり、柘植様の怒りボルテージも上がって、
「私もこの町の住人だ」
と、家老の元に直接乗り込もうと立ち上がります。六さんは柘植様の刀を一式手渡し、
「先生!これをお持ちください!この度は寺子屋の先生としてではなく、、侍としてお出張りください!」
と言います。
「私は、心配でなりません。。。」
と言う、堤下さんの言い方が、初期は声を張っていたのだけど、終盤は声を抑えるようになって、すごくよかったんだわ。堤下さん、いい演技してたなあ。
「六さん、ありがとよ!」
って里見さんの言い方が、それまでのご隠居っぽい感じじゃなくて、急に覚醒して長七郎っぽくなったので、ぞくぞくしました。そういえば、柘植様の一人称が、「わし」だったり「私」だったり「俺」だったりしてたな。覚醒した後「俺」って言うところで長七郎ファンの私はいちいち興奮してたわけですが←
みんなでこの町を守ろう!と柘植様のボルテージが上がり、後から駆けつけた市蔵と駒之助も加わって一幕終了。ああ、市蔵の見上げた横顔が美しかったなあ。。。
それにしても、もうちょっと決起するための悲劇性強くてもよかったよね。必殺だったら、ひさごの人皆殺しだよねwと残酷なことをいう京本ファンでした。
…文章にすると長すぎるわ!!(おのれが決めたことだろ)
第2幕
訓練する町の人たち
元侍の六さんを中心に、町の人たちが竹槍の訓練をしている場面の見どころといえば、上手の六さん&お玉ちゃんペアが面白いんだ。お玉ちゃんの竹槍の動きが他の人の倍速くらいで毎度六さんがうおお;ってうろたえてるのが面白いんだけど、下手のほうを見ると、文蔵殿と芳枝さんペアがいちゃついてるのがさりげなく面白い。それに気づいてから、毎度上手を見ようか下手を見ようか迷ってしまった(笑)あと、あそこ、なんで女将さんだけワンテンポ早いんだろうね。爺さんたちは、今は変な動きしないほうがいいよーとびびっています。頼りにならない爺さんたちです。
荘一郎と駒之助
「作見荘一郎さん、、、だったよな?」
「何者だ!!」
って、二人が出会うのが意外と2幕からなのね。いやあ、登場人物が多いから、なかなか主要キャストが出会わないこと。。。
よそ者ながら、是枝への怒りを顕にする駒之助。同じく不信感を抱いているが、どうすることもできないという荘一郎を見て、駒之助が声をかけると、あの昼間っから酔っ払ってた3人の若侍たちでした。
しかし、駒之助は明らかに、みんなが市蔵様市蔵様ばかり言うことへのあてつけに手柄を立てようとしてるし、侍たちは「革命だよ!」ってやはり自分たちの手でやることに命を懸けたい模様。うーん、彼らは町を守るという柘植様たちの目的とはちょっとずれているのですね。ここは座敷牢に捕らわれている冬美さんを助けるために、みんなで侵入しようというのだったっけ?
藩主から書状をもらってくるために旅立った八郎太と佐平次を新之助たちが襲撃。佐平次が腕に傷を負うも、追跡してきた市蔵に間一髪助けられる。
「義によって助太刀致す!」
と、両手を広げて二人を行かせるところがめっちゃかっこいい!
「いつも邪魔をしやがって!」
と怒る新之助に、
「新左衛門殿は、剣一つ、立派な侍であった!」
「うるせえ!俺は力でこの立場を手に入れたんだ!」
「父上が、草葉の陰で泣いていよう!」
「泣いてるわけねえだろ!!」
おそらく市蔵に斬られたのであろう、新之助の父とのエピソードは入れてほしかったなあ。。。というか、新之助が是枝の家臣であるイメージが大きいので、市蔵を父の仇と狙っているのをちょいちょい忘れてしまう^^;
新之助たちが逃げていき、市蔵に斬られた男が、最後の力を振り絞って市蔵に言う。
「今頃、あの者たちは謀反の罪で捕らわれているだろう。。。」
「何!?謀反の罪で捕らわれた!?まことか!!??」
青褪める市蔵。次の場面に続く太鼓の音に合わせて歌舞伎の飛び六方にも似た感じで低姿勢で下手にはけていくところがかっこよかった。。。
柘植様のサムライ魂
新之助の手下が言った通り、柘植様たちは謀反の罪で捕らわれて、脇坂と是枝の前で裁かれようとしていました。
駒之助や荘一郎と3人の若侍の勝手な行動によるものでしたが、柘植様が謀反を起こした張本人として連れてこられた。。。
「脇坂、いや、御家老様」
と言い直していた柘植様が、金山のことでしらばっくれる脇坂に、座敷牢の冬美さんのことを問い詰め、
「脇坂」
と敢えて言い直すところ、かっこいいよね。
「控えい!以前は上役だったとしても、今はただの浪人風情。呼び捨ては控えてもらおう!!」
という是枝のセリフ、なにげに気に入ってます(笑)
怒った脇坂が、捕らえた駒之助たちを連れてこさせ、それぞれに罪状と沙汰を言い渡しますが、、、あれ?よく聞くと意外と軽くね?と思ったら、脇坂が未来ある若者のために恩情を言い渡したから、柘植様にとあることを求めるのだけど、、、
「土下座せい!!」
って、、、もうちょっと他に言い方なかったかな??最初は里見さんも
「私が御家老に土下座をすれば。。。」
って言ってたところ、
「私がみんなの前で頭を下げて済むなら。。。」
って少しずつ変わってたよね。若い人にもわかるようにかな??とも思ったのですが、比較的時代劇的な用語も多く出てきたので、繁蔵さんの「はじめまして」と、この「土下座せい!」が個人的にはとても気になってしまったのでした^^;
そして、そんな土下座強要家老の娘である冬美さんは、かつての恩人である柘植様への父親の仕打ちに怒って食ってかかり、駒之助や荘一郎も、自分たちの勝手な行動を反省して、柘植様に土下座をやめさせようと呼びかけます。しかし、それだけでみんなの命が助かるのなら。。。と柘植様はかつての部下であった脇坂の前で頭を下げるのですが、この重厚感ある土下座の仕方が、忠臣蔵とかの年末時代劇スペシャル見てるみたいだったわー!
しかし、柘植様が土下座したにもかかわらず、是枝は家臣たちに合図して、捕らわれた駒之助たちを全員斬ろうとします。「何をする!!」と慌てる柘植様。
そこに、ドカーン!!と煙幕が上がり、侍が慌てて飛び込んでくる。
「浪人者が一人、乗り込んできました!!」
市蔵きたー!!
屋敷に一人で斬り込んでくるところ、、、市蔵だあ。。。あの煙幕での登場も。。。
しかし、殿ふらの市蔵は忍者だからわかるのだけど、あの煙幕ってただの演出?それともこっちの市蔵も煙玉とか持ってるの??とりあえず、ド派手に飛び込んできた市蔵が侍たちを倒している間、血迷った脇坂が娘の冬美を斬りつけてしまう。初期は冬美さんが何故その後怪我してるかわからなかったのだけど、後半は結構盛大に脇坂に斬られていて、今度は「死ぬだろこれ!?」とびっくりしました^^;そんな危険な脇坂を咄嗟に取り押さえ、刀を首に当てて
「動くな!!」
と叫ぶ市蔵。
2時間サスペンスみたいだな!!
これが土曜ワイドや火曜サスペンスならマサキは立てこもり犯で逮捕されてしまう場面です。
そういえば、動くな!の後、柘植様が「はっ、なんてことを!」って言う日があったけど、あれもなくなったよね。だって、せっかく助けにきたのにこんな場面でそんな否定しなくてもwって思ったしね。
やはり最後のほうみたいに
「早う!!」
「かたじけない!!」
っていうやり取りのほうが自然としっくりきました。御家老に腹パンチして自らもその場を去る市蔵。腹パンチが若干遠慮がちだよね(笑)
あ、ていうかこの時是枝何してたっけ??気づいたら
「おのれ柘植半四郎!!!」
って怒ってたけど、ここは「おのれ奏の市蔵!!!」ではないのか(笑)桜蘭楼での出来事はすっかりなかったことになっていそうな是枝さんでした。
半四郎と市蔵の絆(やっと)
無事に(?)帰ってきた駒之助たち。ひさごでは女将さんがみんなのために大量のおむすびを作っています。
駒之助と女将さんの前に、荘一郎が来たので女将さんが心配して
「冬美さんの具合は。。。?」
「女将さん、こいつの顔見ればわかるでしょ♪」
柘植様の手当の甲斐あって、冬美さんは大事には至らなかったようです。おむすびをもらった荘一郎が去って、女将さんと駒之助が二人きりになると、女将さん
「駒之助さん。市蔵様はまだ外を見張ってるのかい?」
「はい、侍たちが追ってこないか、今も見張っておられます」
「はい、これ。腹が減っては戦はできぬ!あんたから渡しておやりよ♪」
「え、でも、、、あの人、お節介って嫌がるから。。。」
いつの間にか、駒之助、市蔵さんフリークになってるな。。。
「助けてくれたお礼。そう言えばいいんだよ!」
やっぱり市蔵さんに惚れてるっぽい女将さん、自分で手渡ししないのね。というか、女将さんと市蔵さん、直接の絡み少ないよね?
おむすびを受け取った駒之助は、気まずそうに市蔵のところに向かうと、辺りを警戒しながら少しこっちに戻ってくるところでした。
「市蔵さん、これ、女将さんから。それと、、助けてくれたお礼です。。。」
「ほう、女将がか。いただこう」
市蔵さんもおむすび食うんだ←
やはり気まずくて一度は走り去ろうとする駒之助でしたが、思い切って市蔵に深々と頭を下げます。
「市蔵さん!!お助けいただき、ありがとうございました!!」
「どうしたんだい。おめえらしくもねえな(微笑)」
「俺、本当は侍じゃないんです。足軽の子です。父親は主に粗相を働いて無礼討ちです。だから、武士として強くなろうと決めてました。でも、あの柘植様という方は、俺たちのために、あの悪人たちの前で頭を下げてくれたんです。それを見て、本当の侍魂が何かわかったんです。。。市蔵さん、俺も命を粗末にはしません!だから、市蔵さんも、命を粗末にしないでください!」
と訴える駒之助の言葉を聞いて、どこか深く考え込むような顔の市蔵。セリフにはありませんが、もしかしたら、新之助の父が大の親友で、それをやむを得ない理由で斬らなくてはいけなかったとか、斬ってしまったが故に、生きることをどこか諦めていたりする人なのだろうか?と深読みしてみました。なんか、そういうことを思わせる想いの深そうな表情だったのよね。。。
駒之助もなんだかんだ市蔵さんのこと好きなんだな、とようやく思える場面でした。駒之助が走り去って、おむすびの包みを見つめる市蔵。おむすびを食べないところが、少食っぽいです。一日一食だし(違)
おむすびを弄びながら物思いに耽っていると、今度は柘植様が話しかけてきました。
「奏の市蔵さん、といったかな?」
はっとして、おむすびを懐に入れる市蔵。ああもうこういう表情最高!
「関係のないおめえさんを巻き込んでしまって、申し訳ないと思っているよ」
「お気遣いは無用。私は、生まれた頃より侍として生きてきましたが、今が一番侍らしく思える。。。貴方様のおかげで、侍の魂、呼び起こされましたかな?」
市蔵が、ふふふって笑うんだけど、大人の余裕のようでもあり、もう既に諦めたようにも見える寂しげな笑いにも思えるんだわ。。。
「この俺にそんな言葉をかけてくれるのかい」
「柘植様、私は負け戦はしたことがございません」
「そいつは頼もしいねえ。おめえさんとは、もっと早くに出逢いたかったなあ」
ってホントだよ!!!
市蔵、完全に死亡フラグじゃん!!!。・゚・(ノД`)・゚・。
「まだあの月を、名残の月にはしたくねえからなあ」
「柘植様、私の心は、あの月のように一点の曇もなく、晴れております」
って、二人が笑い合うのよ。。。もう既に名残の月だよ。。。書いてるだけで泣けてきちゃったよ(;;)
「さて、、、この戦、勝てるかねえ?」
「さあ、、、こちらは10人程度、相手は100人をも超えるやもしれません。自ずと、、、勝ち負けは見えておりまする。。。」
100人って敵、多っ!!!
「市蔵さん、命だけは粗末にするなよ。おめえさんとはまだ美味い酒を酌み交わしてねえからな」
「かたじけない!」
って、階段の上に柘植様が背を向けて、、下では市蔵が前を見据えて見上げ、互い違いに立った二人にライトが当たって暗転。。。
だめ。もうここ個人的ピーク。里見浩太朗と京本政樹。。。私の中の二大時代劇スターの感動的なお芝居を生で見ているよ私。。。二人の渋いやり取りに、結末が見えてきて涙腺崩壊です。。。ていうか、ホント何故に市蔵さんそんなに命を粗末にしそうな儚いキャラになったのだろうか?冒頭での仇討ち未遂シーン、、あそこが既に、市蔵が生気のない世捨て人っぽいという暗喩だったんだろうか。それが、今は知り合ってまだ日も浅い町の人々のために戦おうとしている。。。そういう意味で「今が一番、侍らしいと思える」という言葉だったのだろうか。
市蔵って元々浪人じゃなくて、ちゃんとしたお勤めをしてた侍なんだろうなあ。駒之助と喋る時はくだけてるのに、柘植様とか、是枝にもだけど、ちゃんと武家言葉で喋るんだよね。
決戦の時
3人の若侍たちが要塞を作ったり、びびってばっかりだった爺さんたちが竹槍を作ってきたり、なんだかんだでまとまってきた町の人たち。
冬美さんは、
「私だけが臥せっていては申し訳ない。。。これは鶴川藩のしたことではありません。父がしたことで皆様に迷惑をかけてしまい、申し訳ありません」
「謝ることありませんよ!」
と、どこか都合のいいことばっかり言いに出てくる繁蔵さん(笑)それこそ憎めないね、この人。
柘植様が到着して、
「これは殺し合いではない(うちらの人、死んだけどな!!)。みんなの町を守るための戦いだ。みんな、命だけはなんとしても守れ。危ないと思ったら逃げるんだ!この道さえ阻止できれば、相手はこの町の中まで入って来れない。みんなの心が一つになれば、きっと守り抜ける。なんとしても、ここを守り抜こう!」
マジか!100人の侍を、最近竹槍覚えたような女の子たちとその他数人の侍だけで、そこの道一本で阻止する気か!無理だろ!私がこの町の人だったら間違いなくびびって逃げます。ていうか、この町の人口、少なくない??
「みんな、俺たちは捨て石なんかじゃねえ。赤い血の通った、生きた石だ!!」
と駒之助。捨て石にかけたのかもしれないが、何故、石なのだろうか?まあいいか。
もうすぐ夜が明ける。。。明けると同時に敵は奇襲してきます。みんなが持ち場に散っていきました。
一人になった柘植様が襷掛けするのがかっこいいんです。この舞台のタイトルのように、味方は「赤」、敵は「黒」の襷を掛けていたのだけど、最初は柘植様だけ襷が茶色っぽかったのが、最後はみんなと同様に赤い襷に変わっていたのに、うおおおお!!っと感動しました!というかもしかして赤いの愛知の2公演だけ??
そこに、戦いの装束に身を包んだ市蔵が顔を見せにくる。。。濃い紫の着物に黒い袴、髪を下ろして朱い組紐で結った決意の姿が、忠臣蔵でいうところの、堀部安兵衛か?それとも清水一学か?というような、要するに、命をかけた一匹狼のような感じがしました。。。
「おめえさんの命、俺に預けてくれるかい?」
「元より!!」
うわーん。・゚・(ノД`)・゚・。何回死亡フラグ立ててくるんだよ市蔵!!!
ああもうホント、なんでもっと早く出会わなかったの!!もっと二人のやり取りを見たかったよ。・゚・(ノД`)・゚・。
大勢の敵の侍が襲ってくるのに、本当に立ち向かう町の人たち。。。
六さんの竹槍さばきが大活躍です。みんな、逃げろー!って言ったら、即逃げる爺さんたち(爆)それを見て「このクソジジイ!!!」っていってたの、お琴ちゃんかな??めっちゃ顔が怖くて吹いた。
しかも、逃げる人と、戦いに行く人に分かれていくところ、文蔵さんと別れたくなくて芳枝さんが「文蔵様ー!!(泣)」って追いかけていっちゃって、女将さんが、んもー!!!ってなるところ、ちょっと笑いました。どこまでいちゃいちゃなんだよあの二人!!
それと、文蔵さんがことごとく弱くてピンチなので、そりゃ武士の時でも負けるよなってところがリアルでした。
で、市蔵が登場すると、すんごいラスボス感があるのよね。。。最後の立ち回りのシーンだけ、顔つきが全然違うんです。めっちゃ怖い!!!
実は初日からずっと京本さんの足が心配だったのだけど、、、愛知の2公演の気迫というか殺気がとにかく凄かった!!
京本さんは、ほとんど眉間に皺だし、ラストの立ち回りはとにかく鬼の形相なんで、客席から見てると、目から眉毛生えてるんじゃないかっていうくらい表情が険しかったね。
というか、こんな鬼のような顔、これまで見たことないのだけど!?もう、美しいとか、そういうの超越してたわ。とにかく怖かった!とにかく、殺しにきた人の顔してました。
特に、新之助の前に立ちはだかる時の顔が一番凄かったな!あんな顔で睨まれたらそれだけで死んじゃう。
ああ、愛知の昼の立ち回りを見た時の興奮が忘れられません。忘れたくありません。ホントすごかったんだよ!!
上から叩っ斬る感じに刀を振り上げてから下ろす瞬間に、マジで般若みたいな顔になるんだわ。。。それが、怖くもあり美しくもあった。。。
書状を一度取り上げた新之助を、八郎太と佐平次、駒之助で取り囲むのだけど、
「待て待て待て!俺が悪かった!ほら、ここに書状があるから、命だけは助けてくれ!」
と言って懇願するフリをするのに引っかかって、最初に書状を取りにいった佐平次が斬られてしまう。。。それに続いて、飛び込んだ八郎太も斬られる。。。
最後、二人重なってたわ
カテコのトークで最後の最後に合田さんが
「二人が添い遂げられなかったことだけが心残りです」
なんて言ってましたが、、、安心してください。
あれはあの世で添い遂げてます。
書状を奪った新之助が去っていこうとすると、、またしても市蔵が立ちはだかります。ああもうこの目がやばい、怖すぎるわー!
立ち向かってきた新之助の懐から書状を奪い取り、そのままとどめを刺す。。。
くそったれがあああ!!と叫びながら死んでいく新之助。
残る敵は是枝一人も同然。。。
市蔵、駒之助、荘一郎の3人がかりで苦戦。。。
是枝ってそんな強いのか。。。あと、荘一郎もそんな強いのか。。。←
若者たちを行かせまいと率先して行って肩を斬られてしまう市蔵。うそーん。
その後、二人に抱えられながらも刀を持ち、立ち向かいますが、駒之助が斬られそうになったところに覆いかぶさって庇い、今度こそ致命傷を負ってしまいます。・゚・(ノД`)・゚・。
こっちが先のほうが絶対よかったと思うんだよな!!!
なんか、これだと市蔵弱いみたいじゃん?駒之助を庇うまでは無敵でいてほしかったのよ(;;)
書状を持った二人に、
「早う、、、柘植様のところへ。。。」
と息も絶え絶えに二人を行かせた市蔵を、数人の侍が取り囲みます。ううう、もうやめてあげて(いいぞもっとやれ)
結んだ組紐が切れてざんばらになった髪を振り乱しながらも力を振り絞って敵を叩き斬るところが本当にドラマティックでかっこよくて、美しくてさ、、、こういう場面見ると、ホント、古き良き昭和の時代劇っていいよなって思うんだ。やっぱり時代劇って、日本の伝統芸だよね。。。
前にもブログで書きましたが、私は京本政樹が演じる役は壮絶であればあるほどテンションが上がるのでね。ホント市蔵の最期は素晴らしかったよ!ちょっと斬られる順序は違ったと思うけどそれを差し引いても、本当に凄い最期でした。。。
この舞台、映像に残らないかもしれないな。。。あの顔、忘れたくない(;;)
弁慶なら、めった刺しにされたところで盆が回って退場でしたが、市蔵の最期はその後がいいんだわ。。。(;;)
ふらふらと上っていって、刀を持っていた手を、がくんと落とす。。。実質あの瞬間、市蔵はほぼ死んでたでしょう。戦闘不能となったと判断した侍たちが一同にはけて、一人取り残されるボロボロの市蔵。。。あれほど眼光鋭かったのに、何も見えなくなって焦点の合わない目をきょろきょろ見開きながら、きっと目の前の暗闇の恐怖や不安に怯えるような顔、、、あの短時間に盛りだくさんの苦しい表情。。。あの顔を見ただけで涙が止まらなくなってたのに、最後に声を振り絞って、
「つげ、、、柘植様ー!!!!」
って叫びながら落ちていったんだ。。。きっと、柘植様をはじめとする町の人たちの無事を最後まで見届けられなかった無念の叫びだと思う。。。うえええ、思い出したらまた涙出てきちゃったよ。これ、思い出す度に泣く自信あるわ!
弁慶の最期では泣かなかった私ですが、市蔵のあの最期は無理だ。。。
そこにギリギリ来た柘植様が
「市蔵!!市蔵ー!!!」
って叫ぶの。もうやめてー!悲しすぎて私が死にそうです。。。
市蔵が死んだ後は、どの会場でも鼻水すすってる人多かったです。結構舞台観劇慣れしてそうに語ってたお客さんが、最後に泣いてたのは、ちょっとよっしゃ!ってなったよね(笑)
是枝を倒すのに、初めて二刀流を披露する柘植様。
うおおおお長七郎だああ!!
里見浩太朗の二刀流よ??まさか生で見られる時がくるなんて、子供の頃の私に教えてあげたい!
是枝の刀を受け止めながら、もう一本の刀で首に斬りつけると、
迷わず地獄に堕ちるがよい
「文蔵!仇を討て!」
って叫んで、文蔵さんが見事に討ち取り、芳枝さん号泣。
おおう、、、二刀流強え。。。
柘植様は普通に刀を納めるのですが、私の脳裏には、くるくるっと一回転しながら美しく二刀流を納める長七郎様の姿が思い浮かんでおりました。
と、安心したのも束の間、柘植様の背後から斬りかかってきた者を咄嗟に斬り捨てると、、、それはかつての盟友でもあった脇坂でした。
流石に冬美さん号泣。。。
「柘植様に斬られて、父も本望だったと思います!(号泣」
そう言われて、悲痛な面持ちでうなだれる柘植様。。。
しかし、戦いの終わりを知らない侍たちがまだ襲ってくる。それをなんとか払い除け、八郎太と佐平次が命がけで持ち帰った書状を、柘植様が掲げ、
「これはお主たちの藩主が書いた攘夷書だ!もう戦う必要はない。刀を引いてくれ!」
と叫ぶと、水戸黄門の印籠を見た人のように侍たちは刀を引いて帰っていくのでした。
ううう、書状自体は結構前から届いてたのに(;;)
やはり、里見浩太朗、京本政樹の立ち回り、好きだなあ!立ち姿、美しさ、間、決め。。。子供の頃大好きで見ていた昭和の殺陣です。
そして、今回お二人の他に立ち回りが印象に残ったのが、八郎太役の合田雅吏さんです。というか、合田さんいいよね!元々、好きな俳優さんではあるのですが、生で見てもテレビの印象のままで、しかもさすが格さんをやられてただけのことはあって、立ち居振る舞いも立ち回りも美しく決まってました☆合田さんは、時代劇口調というわけではないんだけど、爽やかでナチュラルな台詞回しが、不思議と違和感がないのです。そんな八郎太と佐平j(もういい
戦いが終わり、何日か経ったのかな。亡くなった方のためのお地蔵さんが立ちました。
これからはこのお地蔵様が見守ってくれるでしょうと冬美さん。
しかし、うちらの市蔵さんはこの町の人じゃないんだわ。。。
駒之助の首には、、、小さくなった市蔵さんの箱。。。
火葬されちゃった。・゚・(ノД`)・゚・。
死んだの確定じゃん!!(´;Д;`)
柘植様は別れの挨拶をしないというので、駒之助は、市蔵さんの遺髪(って言ってたよね?)を郷里の高崎に弔ってまた帰ってくると言いました。
女将さんも、
「あんたがいないとこの町がパーっと明るくならないからね!」
って、市蔵さんのことは!?女将さん、あんた惚れてたんじゃないの??
や、よく考えたら女将さんには繁蔵さんがいるじゃんね。。。
死んだ途端に、駒之助以外が市蔵さんのことスルーし始めて、ちょっとびっくりしたわ^^;
一緒に行動してるうちに、市蔵さんも色々駒之助と打ち解けて自分のこと喋ったんだろうけど、ってことは文蔵さんも色々聞いてたんでは??
旅立っていく駒之助に、市松が「待ってますから!」と叫び、いつの間にかカップル成立。
おまけに、荘一郎さんの手を握る冬美さんも、成立。
そして、大千穐楽の最後のピークはここでしょう。
「俺がいるよ!」
「そうだね!あーんた☆」
って、繁蔵さんと女将さんは最初からカップルだけど、まあこれもある意味成立。女将さんが繁蔵さんを抱きしめた時、思わず、おおおおおおおって言っちゃいました(笑)
あ、八郎太と佐平次はあの世で成立←
ああ、、、市蔵さんの死って、果たしてあれでよかったのかなあ?なんか、一人だけ犬死にっぽくて後味悪いよー。。。
一人でお地蔵さんを拝む柘植様。
「奏の市蔵、、、いい奴だったなあ!」
って、最後の里見さんの演技も気合い入っててすごかった!大千穐楽は幸運にも最前列で拝見できたため、役者さんたちの表情までよく見えました。最後は、里見浩太朗さんの目に涙が溜まっているのが見えた。。。
市蔵がいつも咥えてた葉っぱを彷彿とさせる、緑の葉っぱが柘植様の上に降り注ぐあのラストはとてもよかったと思う。
「奏でる」という言葉には、草木の葉が風にそよいで舞い散る音を表すのに使われることもあるみたいですね。
まさに、柘植様に降り注いだたくさんの葉っぱが、市蔵なんでしょう。
「あの世で会ったら、美味い酒を酌み交わそうな!見守っていてくれよー!!」
と叫んだ里見さんの目には涙がいっぱい溜まっていました。そのままカーテンコールでもずっと涙ぐんでいた里見さん。。。京本さんはずっと隣で静かにその顔を見ていました。
初日から複数回観劇しましたが、個人的には愛知大千穐楽が皆さん最高だったと思います!!
「七人のサムライ」の演目が変更になり、一ヶ月弱の舞台で、実質一ヶ月弱、役者さんたちは実験を重ねながら本番を迎えていたわけですよね??この大変な状況の中、、本当に、皆さんよく演じられたと思います。。。
初日から大千穐楽までの進化を目の当たりにして、最後の最後に素晴らしい舞台を観られたので、本当に感動しました。一人何回も斬られて登場する斬られ役の方々も含めて皆さん、お疲れ様でした!
あー、ボロボロに死んだ市蔵がカーテンコール、ポニーテールに着流し姿で復活するとすごく安心したよね。そしてあの笑顔が見られるのはカーテンコールだけだから^^;
里見さんが登場すると、いつも京本さんとこっしーが二人で手を取ってお連れするのが微笑ましかったですが、最終日は、里見さんが通ったところの人全員から手がワラワラ出てきて、里見さんがうおおおwってなっててかわいかった(笑)
また、毎度恒例となった、マサキが福士くんの頭をパッカーン!とはたくやつ、大千穐楽では福士くんのボケっぷりも見事だったため、気持ちいいくらいのタイミングでスパコーン!と入ってました(笑)
でも、着物をあげたりして、可愛がってたんだね。
それに、いつもちょっとおもしろい動きをする御家老(笑)
毎度、嘘っぱちプロフィールが笑える、元・子役の新之助、山崎裕太さん。最後は、「直江兼続役の妻夫木聡です」だった(爆)
劇中ではあんなに悪そうなのに喋るとちょっとおっとりでポンコツな姜暢雄さんは、「赤と黒、、、サムライ魂。。。?」って何故か1ヶ月もやった舞台のタイトルを疑問系でみんなをずっこけさせていた(笑)
あ、堤下さんは最後の最後に里見さんから「堤下さん」って言ってもらえてたね!なんでも「つつみした」っていうのが言いづらいんだって^^;
あと、みんな手短にって言ってる中、意外にも黒田こらんさんが結構喋ってて、若侍の人たちが「長くないっすか!?」って言ったら、「女性はいいんだ」って里見さんが(笑)
しかし、こらんさんは、最初の頃から手を骨折されていたとか。。。;それ以外は無事に舞台を終えられてよかったとお話されていたのでびっくりしました。
里見さんのご挨拶では、
「長七郎や水戸黄門を昔から皆さんに見ていただいて、時代劇一筋でやって参りましたが、最近では警視総監なんえ役もやらせていただいてますが、、、それももちろん立派なお仕事ですので(^^)」
それと、「僕や、京ちゃん、いや、京本さんもそうだけど、ずっとやってきた時代劇が、悲しいことに減ってきてしまった」っていい直したり、京本さんはずっと「里見先生」と呼んでらしたのが、最後に「里見浩太朗さん」と仰っていて、このお二人の劇中の関係だけでなく、役者同士としての関係にもじわっときてしまったのでした。。
やはり、昭和の時代劇はいいなあ。自分にとっては幼少期にたくさんやっていたのを欠かさず観ていたバイブルのようなものですからね。大好きな時代劇で、しかも特に大好きな時代劇役者さんの共演を生で見られたのは、、、私の人生にとっても大変幸せな時間でした。
私が中学生くらいの頃には既に、時代劇が好きだというと「渋いね!」とか「珍しいね!」なんて言われていましたからね。それからどんどん無くなってしまったのを、里見さんも憂いておられましたし、京本さんも一つ一つ大きく頷いておられました。
是非また、舞台でも、テレビ時代劇でも、お二人の共演を観たいものです!