第19回カシオペア映画祭

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岩手県二戸郡一戸町にある萬代館で行われた「第19回カシオペア映画祭」に行ってきましたよ!

熱京のほうには真面目バージョンのレポを載せましたが、こちらは一人奥州平泉こと京本政樹さんを追いかけて私の人生初の岩手旅、初めて大スクリーンで観る作品たちへの個人的感想を含め、リアルハイテンションバージョンでお送りします。


えへ♪

 

明治時代からある懐かしい映画館で毎年行われている映画祭、今年のゲストは我らがマサキこと京本政樹さんです。ィヤッホーゥ!イーハトーブ!(意味不明)

個人的には人生初の東北地方です。京本さん追っかけていくと今まで行ったことがない場所に行かれるから嬉しい♪

高速バスで盛岡駅に着きましたよ!わーおでっかい駅です!

朝早すぎて何もすることがありません。あ、ポールショップカフェって店が早くから開いてて、そこのホットドッグが美味しかった。

暇すぎていろんなところを写真撮れたよ。


この、いわて銀河鉄道で一戸へ。13駅で1時間ちょっと。バスであんまりよく眠れなかったので、外の景色もほとんど見ずに眠りこけてました。やあよく寝た←

さて一戸駅から出て左斜め前、信号がある道をひたすらずーっとまっすぐ行くと萬代館が見えました!

既に何人かの人たちが開場を待ってました。
うお!入り口の前にポスターが!

秘剣・魔滅死が宙を斬る!ですよ!!時代劇初、驚異のVFXですよ!!

当時、観には行かれないけど、この謳い文句にワクワクしたものです!SFXもまだよくわからんのに、VFXって何??みたいな。でもマサキがなんかすごいことやるのね!って(超アバウト)

ブラウン館以外は当時公開されることを知っていながら観られなかった映画たちなので、今こうしてポスターを見て、映画館で映画を観ることができるとか、人生ってやり直せるんだ!みたいな奇跡に遭遇した感じですね。

しばらくすると会場が開いて中に入り、並んでチケットを切ってもらっ、、、なんか食べ物ある!!!
牛すじ煮込み!?たこ焼き!?チケット片手に牛すじ煮込み!って叫んだらちょっと笑われた気がします。どんだけ食いしん坊なんだうち。
そして、この旅の中のイベントのひとつである(?)活弁!!!!!!映画活劇にかけた弁当、活弁!!岩手という遠い地に出かける一押しの決め手となってくれた活弁を発見!

うわあああなんだこれめっちゃ美味しそう!そしてすごいボリューム!!

会場の中には、今日上映される映画以外にもたくさんのポスターが!

雪華葬刺しやオイディプスの刃、里見八犬伝などなど、京本政樹資料館です!!
こんな光景を見られただけでも来た甲斐がありました。。。(;;)

オリジナルで作ったのかなあ?みたいなポスターもあったけど、ああ、、、竜の立ち姿かっこいい。。。お人形みたいな仕事人Vの竜も激闘編の男前な竜も大好き!

購入した活弁を手にして中に入ると、小さくレトロな雰囲気の映画館です。
右の壁に手作りのようこそ幕が張られてて、温かい気持ちになりました。

 

さあ、待ちに待った活弁を食べますよ!(即行)

うお、温めなくても超おいしいカツ!柔らかくほどよい脂身。カツとご飯の間には今日も冷たい雨が降る刻んだ青シソが敷かれていてすごく風味があって美味しすぎるよー
カツそのものに塩胡椒の味付けが素晴らしく、一気にどんどん食べられてしまいそうでしたが、なんとか欲望を抑えて残りは夜の分にとっておきました。お腹いっぱいになると眠くなっちゃうからね。しかし今写真を見ても味を思い出します。また食べたいくらいです。てか弁当の話しすぎだろ。

 

 

 

さて、いよいよ映画スタートです。
ああ!!ブラウン館のオープニングが大画面で。。。竜さんが大画面で。。。

冒頭の竜の屋根の上から敵を仕留める姿も、順之助を助けた?時の水も滴るいいマサキとか、ブラウン館の用心棒の数を数える声とか、大好きな場面を大画面で観ることができたのには本当に感動した。。。しかし竜が外人の敵に突き落とされそうになる、あの問題のシーンは、、、思わず息が止まってしまいました。。。
あらすじは皆さん知っての通りですから割愛しますが、個人的クライマックスこと、黒谷屋敷の大砲の玉が足に落っこちた時の田中様の「あいったー!!」が大スクリーンで観られたのは感激でした。
あと、だんなさんと話してましたが、加代たちが捕まって油釜の上に吊るされてる時、全然関係ないところで高田純次が鶏から順を追ってフライドチキンを作ってたことに初めて気付きました。最後カラッと揚がってて吹いた(爆)やあ、、、大画面じゃないと気づかないことがあるんだなあ。。

それと、外人部隊がボート漕ぎながら「ギュー。。。ギュー。。。」ってなんで言ってるんだろって思ってたら、どうも「Kill。。。Kill。。。」って言ってるんじゃないかと友達に言われて、あーなるほどそうかも!と。(笑)
あと、チビ玉が殺された後のシーンはテレビだと可哀想程度だったのに、映画で観るとかなーり感動的に見えるんですね。ブラウン館で泣くと思わなかったので、映画を観て、やっぱ流石必殺だわ、、と思いましたね。
あ、田中様もですが、オープニングでせんとりつがご飯食べてるだけで笑いが起こってた(爆)ほぼパロディで笑いどころが非常に多く、必殺というよりエンタメスペシャル感のある本作ですが、しつこいくらいいいますが個人的にはIIIの裏か表かより全然好きです(笑)
あと、最後の自転車乗ってきた加代の脚が意外と逞しいのも初めて気づいた。

 

 

ちょっと休憩時間の後、次は劇場版「家なき子」。
オープニングの日テレのロゴから懐かしいです。ブラウン館と同様なんですが、どうもこれもそこまでガッツリ観てなかったみたいで、マサキのシーンは死ぬほどリピートして観たから台詞や顔までばっちり覚えてるのに、他のシーンかなり記憶にない。。。
これは後々トークショーで京本さんも仰ってましたが、コロッケさんが出てたところ初めて気づいたし。。。や、カメオ出演の人たち意外と多かったのね。。あ、みのもんたと福澤さんは覚えてます。
で、あの超かっこすぎる黒崎先生登場シーンが大好きすぎて、始まる前からきゃいきゃい言ってたんだけど、実際にあのシーンがきたらもう口開けて放心してしまって、隣のだんなさんに腕バシバシされた(爆)
いやあこれも大スクリーンで感激!!改めてあんな気障な演出や仕草やセリフが似合う人って本当に稀だと思うんだ。どんな気障なことをやろうが全くアホっぽく見えないところが京本政樹のすごいところだと思うんだよ。

昔よく妹と二人で「誰かが空気を注入したんだ」って言ってましたが、どんなシチュエーションで言ってたのかさっぱり思い出せません。
斉藤洋介も古尾谷雅人もいい役だよね。二人とも陰のある役がすごいハマってて感動的でした。。。特に斉藤洋介が化け物と言われて街中を徘徊しながら号泣するシーンは、車輪の一歩思い出したよね。って、京本政樹と斉藤洋介と古尾谷雅人って車輪の一歩の人たちだ。。。

あと映画見て思い出したけど、めぐみ役の桜井貴子さんって桜井幸子さんの妹でしたよね?たしか当時そうきいたような。。(うろ覚え)
しかし安達祐実ちゃんは今見てもやっぱ天才だな!可愛いし。
で、小柳ルミ子おばさんと真弓親子、すんげーひどいことしてるのに、コメディポジションで済んじゃうところがね(笑)全体的にファンタジーなんだなと。
若い光一くんも懐かしいなあ。光一くん、私のちょっと上だから、そりゃ月日も経ってるだろうよ。。。
いやしかし家なき子、すんごいトンデモ展開だった。あの映画から既にサスペンスタッチなパート2の片鱗あったのね。
最後の燃え盛る炎を見つめる黒崎先生すごく美しいんだけど、あれ下手したら放火犯と間違えられるよね?

色んな意味で今こんな映画作れないよなあ。。。

 

そして、休憩時間、今食べないとタイミングを失うので半分残してた活弁を一気に平らげた!いやホント美味い!!ああ、牛すじ煮込みも食べたかったなあ。あとたこ焼きも。でももう食べられないよぉ(太った声)。

 

そしていよいよ、京本政樹主演の修羅之介斬魔剣!
まさかこの映画を大スクリーンで観る日が来るなんて(;_;)
あの時と同じように、37歳のマサキ、時代劇初主演おめでとう!!って思いながらとても神聖な気持ちで観ましたよ。
あの、市川雷蔵調の渋い台詞回しも、スッと伸びた背筋も、表情をほとんど変えないクールさも、自然すぎる流し目も、目にも止まらぬ立ち回りも、ちょっとした表情の変化もたまらなく色っぽくてゾクゾクしたわ。
大好きな髪の毛ハラリシーンとか、観る前からあのシーン大スクリーンで観たら鼻血の勢いで椅子ごと後ろに向かって倒れるだろ!!と思ってはいましたが、幸い鼻血は大丈夫でしたが、変な汗出て顔面がカァーッとなったのは確かです。
あと、天海僧正に変な術かけられてピキーン!って固まるところ、あれはスクリーンで観てもやはり見事だったなあ。
それと大スクリーンで観る「なんなりと」ね。あれもたまらんよね!修羅之介さま、こんな顔するんだ!ってやさしい顔が。

この映画、トークショーで京本さん自身が言ってたけど、色々ツッコミどころ多い映画なのは観た方ならご承知のことでしょう(笑)
そういえば、当時から思ってたけど、銀龍剣奪われた上に朝比奈和枝殺される修羅之介、ダメじゃん!!とか当時も突っ込んでた懐かしいことを思い出しながら。基本修羅之介の敵は死ぬ前にひどいことをやり遂げて死ぬので結構救いようがないです(笑)

あ、大スクリーンで顔面踏み潰されてる元付き人のヒロさんのところで爆笑する一部のマサキファン(爆)ジャリズムも出てて懐かしい♪

あと、スクリーンで初めて気づいた、マジで!?っていうところもあったよね。美しいシーンなんだけど、そこなんか貼ってあるよ!みたいな。これはDVD持ってる人は探してみてください(笑)
しかし、この映画もトンデモ展開だと思ってたのに、家なき子の次に観ると、意外とまともに見えたり?^^;というか、修羅之介の場合、男性の俳優さんたちが本格時代劇俳優揃いだし、何せ松竹映画で必殺のスタッフが作った作品だから、こうして大スクリーンで観ると、やっぱすごいなあと思う。

いや、それでも能書きなしに、ただただ感動ですよ。。。やっぱ時代劇の京本政樹ってすごい。。特に美剣士役のときのオーラ半端でないから。。。

最後は主題歌「まるで悲しみが雨のように口づける」(歌:冴木涼介ことマサキ)が映画館のスピーカーから大音響で( TДT)映画版だと「まるで悲しみが・・・」って表記なんだよね。もう大感動ですよ!!

 

 

ちょっと休憩して、19:00〜トークショー。いよいよマサキ本人が登場しますよ!
組紐屋の竜の人が、、、黒崎先生が、、、修羅之介の人が出てきます。
それぞれの役が京本政樹なんだけど京本政樹じゃなくてその役なのが楽しすぎた。
竜やってた人が黒崎先生に、その人が修羅之介にって、どれとどれを比べても全く違う表情をしているのがすごかった。

司会者さんが「ファンの皆様の視線が怖いので、ちょっと早いですがお呼びしましょう!」みたいなことを、え、そんな怖いですか?そういわれるとちょっとショックなんですが^^;

 

 

 

そんなすごい俳優、京本政樹ことハット先生(逆)が、パラパパーって闘う仕事人で登場!!

黒ジャケットにジーンズ、紫のハット、ゴールドのクロスペンダント、黒のブーツの裏側かかとが赤!相変わらず、本当に外を歩いてきたのかと思う綺麗な靴底です。映画の役に負けないご本人のかっこよさよ。。。

そんな京本さんが登場して、女性の司会者さんとトークがスタートしました。

相変わらずですが、話の繋がりや言葉とか記憶違いも多々あるであろうことをお許し下さい。

 

「映画館で修羅之介を見たいと仰ったので、後ろでご覧になってたんですよね」

とお姉さんが。うおお!でもそれは観たいよねきっと!

京「眠狂四郎をやられてた市川雷蔵さんは37歳で亡くなられたんだけど、ボクは修羅之介をやったのが37歳の時だったので、その時のことを思い出しました。萬代館からお手紙をいただいたんですよ。ファンレターを読んでたら、大体女性からのお手紙が多いんですけどね。男性からのお手紙は珍しくて。あ、何回かはありますけどね、付き人にしてほしいとか(笑)その手紙を読んだら、カシオペア映画祭っていう、最近は震災も経て、映画祭を毎年やってるんだと。しかもここではフィルムでの作品をもってる方がゲストに呼ばれてるということで、これまでにも水谷豊さんとか宝田明さんとかもいらっしゃったんだと、すごく長い文章でお手紙をいただいて。マネージャーに見せて、ここまで熱意持ってくださってるんだし、って話して。そこから、映画祭で何を上映するかという話になって、デビュー作の雪華葬刺しとかオイディプスの刃とかいろいろ考えてたんですが、やっぱりボクが世の中に一番認知してもらった必殺か、、、厳密には世に出たのは里見八犬伝のほうなので、どっちを上映するか悩みましたね」

 

ああ!今日のもいいけど、雪華とかオイディプスの刃とか里見八犬伝とか大スクリーンで観たらすごかっただろうな!!

 

京「今日上映した、ブラウン館の怪物たち、これブラウン管とかけてるんですよね。当時山内久司プロデューサーが言ってたのを思い出したり。家なき子は、最後までオイディプスの刃とどっちにしようか悩みました。ボクはどっちでもよかったんですけど、家なき子のほうが、今の自分に一番近いと思って(笑)この間、堂本光一くんとたまたまお会いして最近LINE友達なんですけど、家なき子のポスターの写真を撮って送ってあげたら『恥ずかしいー!!』って返事がきましたね(笑)現代劇の京本政樹としては、高校教師や家なき子がやっぱり、未だに言われてるから。。。ただ安心して観られるのは家なき子かなと。雪華とかオイディプスはちょっとハードなので、、、それはどっかで観てください(笑)」

 

出た、どっかで~~してください(笑)や、修羅之介も大概ですけどね(爆)

 

京「昔は映画スターって言い方しましたね。東映とか松竹とか映画会社が俳優を育てるという。ボクらが役者になった時はもうテレビ時代でしたから。30代になった時、自分で眠狂四郎のような。眠狂四郎をやろうというより、自分にとっての眠狂四郎のような作品がほしいと思ったんですよ。それで原作を探してきて、原作者から権利をいただいて。大江戸捜査網くらいの時から何度か映画化の話はあったんですけど、やっぱり時代劇はお金がかかるからということで、最初は修羅之介の代替案ということでスカルソルジャーを監督して作ったんです。ただ、修羅之介は絶対映画でやろうとずっと思ってたんですよね」

「さっきからお話聞いていると、京本さんは役者さんではなくプロデューサーとか制作の考え方をされてるんですね」

京「や、北大路欣也さんとか松方弘樹さんとか、みなさんプロデューサーですよ。自分で何をやろうかとか常に考えてる。ボクが修羅之介を考えてた時は、35歳くらいで高校教師とか家なき子とか、いわゆる当たり役がいっぱいあった時なので、ちょっとは自分のいうことを聞いてもらえるときに入ってたんですよね。それで、こっちは修羅之介をやろうという案を出した時に、逆に持ってこられたのは「るろうに剣心」(笑)」

 

会場どよめき。や、でもこれ昔、うたえもんで言ってて、その時はどの役をやるっていう話までしてなかったんで、何??どの役の話がきたの??って思ってたんだけど、やっぱ主役の話だったのか。それはそれでかっこよかったと思うけどね。

 

京「漫画渡されて、え、これやるの??って思ったけど、向こうは合うんじゃないかって。でも結果は良かったんじゃないですかね。後々佐藤健くんがやってますけど、当時はまだCGとかアクションがそれほど派手にできない時で。修羅之介もそうですけど、CGワンカットに何百万っていう制限があって、3カットまでしかCGを使えないって最初に言われて。原作だと、江戸に白虎が現れて、ボクが、、、っていうか修羅之助が(笑)真っ二つにするっていう場面なんだけど、結局そこからできないってなって、、、あの方プロレスラーですか?あの、大男を真っ二つに割るっていうことになって。そこでもうボクはがっかりしたんですよ。や、その方に他意があるわけじゃないんですよ?」

 

ヤーブローをかばうマサキ。うん、でもあのいきなり紙みたいに真っ二つになるヤーブローは当時見ても、えってなったからね(笑)これでいいの??って(笑)しかしこういう裏話がすごい面白いなあ。

 

京「あと、修羅之介を当時スマスマで宣伝してくれたんですよ。あの番組で、修羅之介の格好で出てきて、剣道大会をやるっていう。剣道負けましたけど(笑)これ話逸れますけどね、剣道って自分の防具じゃないとダメなんですね。SMAPのみんなは自分の防具を持ってるんですが、ボクのはまっさらなのを用意してくれたんですけど、パリパリの新品なんで筋肉痛になりました(笑)」

「それってもしかして負けさせるという。。。?」

京「いやいや!それは綺麗なものを用意してくれたっていうことなんですけどね!ボクも自分のを持ってくればよかったなって(笑)話逸れましたけど、スマスマで修羅之介の宣伝をしてもらったときに、木村拓哉くんとか草彅剛くんが、おおお!ってびっくりしてくれたのを覚えてるんですよ。その後に、映画の陰陽師が大ヒットするんですよね。その陰陽師のプロデューサーの林さんという方が、なんと修羅之介の時のプロデューサーで、ボクのああでもないこうでもないって話を聞いてた人なんですが。修羅之介の数年後にその人とすれ違うと、林さんが『京本さんのお陰ですよ!』って言うんですね。で、え、何が??っていうと、『時代劇にCGっていうのもいいのかなーっていうのがヒントになって、そこから陰陽師を作ったんです』って言われて。じゃ、なんでボク呼んでくれないの?って言ったら、『京本さん出たら目立ってしょうがないから!』って(笑)」

「お公家さんの格好とか似合いそうですけど!」

京「やー。パート2もあったんですけどそれも呼ばれなかったっていう(笑)」

「あらら??^^;」

 

何度聞いても悔しい話だなこれ。。。

ここでお客さんからの質問コーナー。司会の方が、1時からみてる方ーってきいたらたくさんの人が手を挙げたのを見て、マサキが

「1時からいるんですか!?」

って。や、そういうイベントなんだもん(爆)

 

京「でも映画3本流すって聞いて、ボク何時に入ればいいのかな?って思いましたけどね。最初に萬代館が考えてくれたのは、『修羅之介の終わりに入ってください』って、結構ゆっくりなスケジュールだったんですけど、自分でもスクリーンで観る機会はもうないだろうから修羅之介くらいは観たいなあと思って予定より早く入ったら、新幹線の隣にすごく偉い官僚の方が座ってて、ずっとここ来るまで固まった状態で(笑)」

 

誰だろそれ(笑)

 

「でも京本さん、岩手に初めていらっしゃると聞いてたんですが、2回目だったんですね!」

京「ボク、ファンの方の書き込みで思い出したんですけど(笑)飛ばすでは岩手県まだ来てないから、またここ来ますよ!47都道府県、まだ12県くらいしか行ってないらしいんですけど、あと30県?ボクが生きてるかわからないんですけど(笑)」

 

いやいやいや!

 

「ファンの人に言われて思い出しましたけど義経の格好でね。平泉のことも全然忘れてましたけど、後に自分が藤原秀衡とかやったけど全然覚えてなくて。。。^^;ボクね、自分が行ったところ全然覚えてなくて、徳島とか行った時に、『初めて来られたんですよね?』って言われて、はい初めてですとか言っちゃうんだけど、ファンの人に『前来たじゃないですか!』って言われたりして(笑)」

 

ここからお客さんからの質問コーナーになって、最初に当たった方が緊張されてるのを見て京本さんが、

「そんな緊張しないで、食卓にいる感じでね」

って仰ってましたが、それ余計に緊張するわ(笑)

その方が、『京本さんは紫色とか黒の洋服を着られていることが多いですが、何色が好きですか?』と質問されていて、

「水色が好きってことが最近わかったんですよ。時代劇は紫とか高尚な色なので、紫とか黒とか赤とかを着せられることが多いんですが、最近ふと、鞄とか水色のものを持ってることが多いなあと」

昔は黄色って言ってる時もありましたよね。でも何にしても明るい色が好きなんだなあ。性格が明るいからだろうなあ。

京「そういえばブラウン館観てたら、さんまさんとか、今をときめく人たちが出てましたね!あと、家なき子にコロッケさんが出てたってすっかり忘れちゃってた!」

「え、あんなに記憶力いいのに??」

京「細かいところは覚えてるんですけど、現在進行形で起きてることとか、共演者の方とかはどんどん忘れちゃうんですよ(笑)」

「先程もポスターを見ながら、どの役者さんがどうこうと随分細かく教えてくださってたので」

京「何言いましたっけ?(笑)」

忘れてる(爆)

「ここでちょっとした自慢なんですが、萬代館のスタッフの中に、すごくポスターを持ってる人がいて、毎年ゲストのポスターを必ず出してくる人がいるんですよ」

京「それ選ぶのも大変ですよね??そういえばあった!っていう記憶があるんですか?すごいですねえ!なんでも鑑定団出ました?(笑)」

って聞いたら、本当に出たみたいで、でもなんでも鑑定団ではポスターじゃないものを出したみたいでした。

次の質問では、『修羅之介のロケ地とかで印象に残ってるところは?』

「主題歌を歌うっていうのは最初決まってなくてー」

っと???ロケ地、、、の話じゃないのか?

「修羅之介の時は純粋に時代劇俳優として立ち回りにも一番自身がついてるときだったので、音楽のほうはやりたくないと思ったんだけど、ロケやってる最中にまるで悲しみが~のフレーズが浮かんじゃって、相棒のノアに連絡して作り始めたんです。その時、キングレコードが出資してくれて、、、といってもキングレコードから出してないんですけどー(爆笑)そこから曲を作ってくれって話になっちゃったんで、修羅之介を撮ってる最中に主題歌も作ってたんですよ。最後の歌、ボクが歌ってるんですけど、冴木涼介って名前で当時プロモを作ってCDTVでも流れたんで、京本政樹に似た人が出てきたって当時言われたんですよね(笑)それで、時代劇の低い声を作ってると声帯が変わっちゃって、歌を歌おうとすると自分の歌も声が出ない。映画の封切り前にレコーディングしないと間に合わないのに声が出なくなっちゃって。。。以前、中山秀征くんが司会やってる時に声を出すために喉に注射を打って声を出してるって言ってたのを思い出して、すぐ電話して教えてもらったんです。・・・これ初めて話すんじゃない?」

いや、結構最近ラジとばで言ってましたけど。ざわざわするファンたち(爆)

京「ラジオかなんか??そんなこと忘れてますよ(笑)とにかくこの歌を聞くたびに苦しかったのを思い出しますね」

「えっとロケ地の話は(笑)」

京「あ、ロケ地?必殺仕事人を終えた後、10年くらい松竹映画に行ってなくて、ずっと東映撮影所で時代劇を撮ってたので、修羅之介で主役として帰ってきたのでみんなによく帰ってきたねーって感激されて、松竹の撮影所を久しぶりに歩きながら、ここから落ちたなとか思い出したり。その時のスタッフは必殺の頃のスタッフだったのも感動したし」

そうそう、だから、ブラウン館と修羅之介同じロケ地がいっぱい出てくるんですよね!

「その10年の間に松竹すっかり変わっちゃったんですよ。入り口だったところが入り口じゃなくなってたりとか他にもいろいろと。うん、だから印象に残ってるのは撮影所ですね。ボクが必殺をやめた時のこと、いろんな説を言われてますけど、まあボクが事務所をやめて独立したっていうのもそうなんですが、本当は紐ばっかり投げたくなかった(爆)ずっと紐を投げてるとね、使い回しでいいんじゃないかって思って(笑)飽きちゃったって言い方は失礼だけど、紐も今見ればかっこいいですけど、その前に里見八犬伝で立ち回りをたくさん鍛えられたから、やっぱり立ち回りをやりたくてね。その時もう時代劇をやっていこうと思ってきていたから、やっぱりチャンバラをやりたいと思って」

組紐屋の竜も当たり役ですけど、確かに立ち回りをやりたいと思ってくださったから、未でもあの華麗な殺陣を見られるんだと考えると本当にありがとうございます!っていう気持ちになりますね。

京「修羅之介は今の時代だったらCGで白虎とかもできるけど。ボクがスピルバーグだったらやり直しますけどね(笑)スピルバーグさんがスターウォーズを作り直したのは本当に羨ましいですよねー。資金面とかでもやっぱりアメリカだからすごい。ボク個人的には、映画は監督のものだからあんまり撮影所でこれをこうしたらとかあんまり言わないんですけど、修羅之介は、当時これはないよなあ、、、と思いながら見てたりしたんですよね。最後、戸川京子ちゃんがダイナマイトと刀持ってきてなんとかー!って言ったら、ぐさー!って刺されたところで、この演出はないなあ!って(爆)37歳の頃のボクも色々思ってたけど、今の自分ならもっと細かいところ思うところありますよね。最近は吹き替えをいかにも使ってる時代劇が多くて、本人の顔が見えてないところはアクション吹き替えですけど、高橋英樹さんにしても、松方弘樹さんにしても、里見浩太朗さんにしても、いかにもご本人が立ち回りをやってるということを前提としてやられてるじゃないですか。ボクもそれを目指してやってきましたけど、そこに自信を持ってできるようになるまで15年くらいはかかったんですよ。だから今の若い人たちに時代劇をやってもらうとしても、10年~15年は時代劇を勉強する時間があるわけでしょ。そうじゃないと往年の時代劇みたいなものは絶対できないと思うんですよね。歩いたりするだけでも所作事っていうのがあるし、目で語るお芝居とか、主役になればなるほど無口な役が多いから、そういうところよく怒られましたね。そういうのがないと、これからの時代劇はすごく希望がないというか。。。照明さんとかスタッフにしても、長年の知識があってこその時代劇ができるから、そこまでやってる方が今どれだけいるのかなと。最近はアニメの実写版が多いですけど、CGで空想的なシーンができますよね。修羅之介の時、そういうのをボクが夢見ながらもお金がなくてできなかったけど、逆に手作り感という意味では時代劇を知ってるスタッフがたくさん残っていた時代だから」

今考えたらフィルムでVFX使って撮ってたんだから、本当にすごいことやってたんだなあというのを感じますよね。。。あと、ホント必殺の当時のスタッフさんたちが残っていたというのがよかったんだなあと。修羅之介の美しさ、かっこよさはちゃんと作品に残されてますもん!!

京「時代劇俳優になろうと決めたきっかけはやっぱり先輩ですね。大川橋蔵さんと出会わなかったら、必殺とか修羅之介の京本政樹はなかったでしょう。当時、橋蔵さんがメイクとか所作事とか色々教えてくださってたので、橋蔵先生には誰も何も言えないんだけど、橋蔵先生がいないところでは、色んな人から、『そういうの流行らないんだよねえ。。。』って言われたりしてましたね。納刀を練習してると、『そんな役もらえるわけないやーん』って言われたりして。うーん、でもオレは教えられたから練習してるんだけどなあって思いながら練習してました」

「この美貌であれば現代劇でもやる道があったはずじゃないですか?」

京「確かに、最初はなんで時代劇やらされてるんだろう??と思いましたね。横を見ると、金田賢一さんとか国広富之さんとか同年代の方たちが青春スターで出てる時だったから羨ましかった。自分だけ置いてけぼりくってる気がして。でもその後、里見八犬伝で深作欣二さんに出会った時に変わったんですよ。橋蔵さんが銭形平次の撮影の合間に衣装やかつらを全部やってくれて、銭形平次は卒業しなさいと。銭形平次の時、橋蔵さんに『中村錦之助タイプと大川橋蔵タイプなら、京ちゃんが今やってるのは一心太助みたいな錦ちゃんタイプなんだ。でもあなたはどっちかというと橋蔵タイプをやるんだ』と言われて、もうちょっと早く言ってほしかったと(笑)でも修行だったんでしょうね。里見八犬伝で、橋蔵さんがコーディネートしてくださった衣装を着た姿を見たスタッフたちが『すごい似合うね!』ってその場の空気が変わるんです。でもいざ撮影が始まってみると、深作さんが要求する演技が全然できないんですよ。そのうち、さっきちょっと褒めてくれた人たちの空気が、サーッとまた変わるという(笑)あと、アフレコで、はまじ!があまじー!に聞こえるシーンがあるんだけど、はまじー!って言ってると全然オッケーが出なかったのに、何故か、自分で、今のあまじー!って聞こえるなって思ったところで、深作さんがオッケー!って。何故かオッケーになっちゃったんですよ。でもその里見八犬伝がヒットして、それを観たプロデューサーの方が必殺のプロデューサーで、そこから必殺に入るんです。必殺の映画の時は、それこそ岩手県出身の村上弘明さんと、衣装着たままうたた寝して、朝から夜まで交代で映画の撮影して、すぐにテレビ版の撮影って。途中、足折ってるんで、鮎川いずみさんとワイヤーでびゅーって行くところは車椅子で撮ってるんですよ。まあ、足折ったおかげで割りとアップが多かったんですけど(笑)」

「なんか何を話されてもポジティブにお話されるんで、もっと聞いていたいんですが、そろそろお時間が来てしまいました」

うん、確かに何があってもポジティブな人だなあと改めて思いましたね。。。だからこういう京本政樹が出来上がったんだな。こういう前向きなところ、本当に尊敬します。。。

今後の予定を聞かれると、

「飛ばすとか、、、あと、ちょっとまだ言えないのもあるんですよねえ。。。そんなに大げさなことじゃないんですけど、発表になったら喜んでいただけると思いますね。それ聞きたかったんでしょ?言えないんですよ(笑)」

とのこと。発表が待ち遠しいです!

「幼い時に道路挟んだ向こう側が映画館で、眠狂四郎がやってたりして、幼少時代を思い出しました。呼んでいただけてよかったなあって。映写機でかけるフィルムの映画、つくづくいいなって思いません?今は、4Kとかビデオで撮ったものをフィルムに起こすんですけど、今日映画を観て、陰影とか時代劇の所作とか大切にしたいなと改めて思いましたね。それをどう伝えていくか。自分一人ではできないので。この愛だも堂本光一くんの陰陽師がやってましたけどね。陰陽師オンエアしてる最中に二人でLINEしてるっていう変な感じで(笑)ボクはもう大川橋蔵先生の年代に自分がなっちゃったので、若い人を支えられる存在になれればなと。いつまでも必殺とかやれるわけではないので、そろそろ自分の役者としての転換期をすごく考えてますね。修羅之介に中村敦夫さんが出てらっしゃって、当時も、木枯し紋次郎やってた方が出てくれてる、って感動したんですけど、ふとボクが今中村敦夫さん以上の年齢になってるんだけど、ボクが敦夫さんの役をやってファンの方が喜んでくださるかというのはよくわからないので、そういうのも色々考えていかないといけないなって。でも本当に、ボクらの時代は、ギリギリ映画たる映画を残してもらってる時代だからよかったなって思いました。せめて修羅之介だけでもと思ったら家なき子もちょっと観られたんですけど。あれは日活の人が日テレにヘッドハンティングされたんで、テレビドラマの家なき子を映画化しようっていう話になったんですけど、今はまさにそういう時代になったんですよね。そういうのを思い出しながら、これからの京本政樹を考える機会になったかな」

とシリアスなお話をされた後に、

「皆さんどこに泊まられるのかそればっかり気になって(笑)」

 

やっさしいなあ!!うちらは泊まりませーん!

最後に萬代館のスタッフさんから、京本っていうラベルが貼ってあるお酒??が渡されてました。日本酒に見えるけどワインみたいです。京本ワイン、かっこいいな!思わず、おおお!って言いました。

早めに始まったトークショーが終わってみると1時間を超えていました。やーたっぷり色んな話が聴けて楽しかったです!いちいちなんかツッコミ入れたりしてすんごい楽しそうだった。帰っていくマサキに向かってみんなで手を振ったよ(;;)

 

最後ははつ雪が流れて感動的な空気のうちに映画祭が終了しました!あ、「いい歌でしょ?(笑)」って言ってたのが可愛かった。うん、とってもいい歌、いい声です(;;)

来年はカシオペア映画祭20周年だそうで、早いですがおめでとうございます!

京本さんも色んなことを考えさせられたと仰ってましたが、観せていただいた私もたくさんのことを思い出したし、改めてフィルム映画の素晴らしさ、時代劇俳優京本政樹の素晴らしさ、そしてトークショー全ての方々に感謝です。京本さん、そして萬代館さん、またカシオペア映画祭を毎年企画してらっしゃる委員会の皆様、素晴らしいイベントをありがとうございました!!

 

最初、せっかく一人奥州平泉に会いに行くんだから、本物の中尊寺金色堂行きたいなーと思ったんだけど、今回は旅を断念してNO宿泊でトンボ返りしました。エア中尊寺旅行です(無意味)。魂だけそちらの方向に飛ばしておきました。

 

 

 

これ、パンフレットなんですけど(写メ汚くてごめんなさい;)この紹介文よくないっすか?白馬童子か鞍馬天狗かみたいな(笑)京本政樹は現代のヒーローなんだよね。昔ながらの映画祭らしさが色んなところに散りばめられてて本当に素敵です(^^)

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