ちりとてちん#106

9年前のように、大阪に常打ち小屋を作りたいと突然言い出して部屋を出ていった師匠の後を追っかけていったお母ちゃん。
「師匠、入院しなれ!お願いします!」
とお願いしますがどうしてもやらなければならないことがあると、師匠は聞き入れません。
「怖いんですやろ?何かやっとらんと怖いさけ、そんな次々動き回ってんやな」
「…かないまへんな、奥さんには」
お母ちゃんにずばり言い当てられた師匠は寂しそうに笑いました。

喜代美は兄さんたちから、9年前の常打ち小屋事件の話を聞いてました。
女将さんが入院していた頃に、師匠は常打ち小屋を作ろうとして柳宝師匠やら、尊徳師匠やら、勘五郎師匠(…って誰?)やらに声をかけましたが、いずれも無理。
「女将さんが入院しとるのにやで?」
と小草若は言っていましたが、以前より憎しみは薄れてはいるものの、やはりまだあの時の真意はわかっていないらしく、女将さんの入院中にやらなければいけないことだったのか?という蟠りがまだあるような言い方でした。

「何でしたっけ?ファンタスティックランナー…」
「ファイナンシャルプランナー」>四草
草々、お母ちゃんがうつったのか!?
そのうち草々もサブリナのことサバンナとか言い出しちゃうんだろうか。ファンのことフアンとか言っちゃうのか?
そんな魅惑のマラソン選手に騙され、借りたお金まで持ち逃げされ、多額の借金地獄に陥ったのでした。
「挙句の果てに天狗の会長の手まで借りることになって…」
四草、天狗の会長大っ嫌いですか?まぁ誰も好きではないだろうけど。
会長にも少しずつ返すと言っていたのに、そのうち酒に溺れて借金はどんどん膨れ上がり。。。
でも、草原兄さんによると、その頃も師匠は狂ったように常打ち小屋作りに夢中だったとか。もしかして、その頃の常打ち小屋作りって、女将さんのためだったりして?大阪に落語の常打ち小屋を作るというのは、女将さんと夫婦二人の夢だったんじゃないかなという気がしましたが違うのかな。確か、あの時師匠が常打ち小屋作りに回りだしたのは、女将さんの余命が告げられた後だったよね。ちょうど今師匠自身が余命を告げられて、そのときと全く同じ状況なんじゃないかと。自分が死ぬ前にどうしても作らないと女将さんとの約束が守れないから急いでるんだとか、そういうことかなぁと勝手に想像してみました。

「その道中の陽気なこと~言うのが、色んな落語に入ってます」
師匠は糸子さんに本当の気持ちを語っていました。
「愛宕山に野がけに行くときも、地獄に行くときも、この台詞が入ってます。『地獄八景』言う落語は、地獄だの天国だのを散々茶化した話です。こう考えたら地獄いうのは、ほんまに楽しいとこです。何でそんな風に考えたか、今やったらようわかりますわ
そうやって聞くと、地獄の苦しみや恐怖への耐え切れない気持ちを、わざわざギャグにして誤魔化してた、そういうことですよね。
「地獄なんて怖いこっちゃない!地獄は楽しいとこや!…そう思わな、俺、耐えられませんのや…まともに向き合うたら、怖くて怖うて……」
今まさに師匠も、自分が地獄だか天国だかわからないけど、そんな恐ろしい世界にいって、苦しむのを考えたら、愛宕山ピクニックみたいに楽しい世界を想像したい。つまり、地獄八景は現実逃避の心なんですね。。。それがわかってしまうと、愛宕山のも地獄八景のも「その道中の陽気なこと~♪」がすごく悲しい言葉に思えてきました。。。
「あの陽気なお囃子に乗せられて、地獄への道中、笑うて歩きたいんです。せめて思い残すことあらへんようにしたいんです」
師匠の本音に糸子さんはそれ以上何も言えませんでした。

寝床では、草々兄さんが、常打ち小屋作りで生の落語を伝えることの大事さを力説していました。
「確かにテレビでは、生の落語が伝わりにくいいうのもあるわな。

わかるで!おんなじエンターテイナーとして!!」

と、草々&草原兄さんの肩を叩きながら目を輝かせる熊さん(爆)
あれ、なんか熊さんすごい久しぶりな気が。。。(いたにはいたけど)
生の落語伝えるといっても、きく人がいなければ伝えたことにはならないしと磯七さん。小草若も
「そこが伝統文化の難しいところです…」
と、今では師匠を責める気持ちより、落語を伝えたいという師匠の気持ちがわかっているだけに複雑な様子。
生でお客さんに落語を聞きにきてもらえるような常打ち小屋を作るのは大事なことなんだと、師匠の受け売りをあたかも自分の言葉のように言う草原兄さん。しかも四草にバレてる(笑)
一瞬和むみんなでしたが、
「やっぱりわからん…」
と悩みだす喜代美。女で、しかもこんな鈍臭い自分を弟子にして失敗したとか思うとるんやろか、と妄想というよりも、自虐的になる喜代美。

壁壊しても許してくれるような師匠が、今更そんな根本的なことで見放すわけないだろうが。

「自意識過剰や」
と四草がずばっと言いました。師匠はお前のことばかり考えてるわけやない、と。小草若がそんなきついことをと突っ込んでくれたのがちょっと嬉しかったです。本質の優しさはまだ健在だった♪
「けど四草の言うとおりや。師匠はもっと大きなことを考えてはるような気するなぁ」
と草原兄さんは思っていました。草々にも誰にもまだそのことはわかりません。

小浜の家からお婆ちゃんの電話。糸子さん、
あれ、お婆ちゃんスペインルックやめちゃったの?
「申し訳ありません!もうちょっとこっちにおらしてください!(ガチャッ)」
と電話を切るお母ちゃん。お母ちゃん、師匠を置いて帰れないんですね。っていうか、あんた誰!喜代美のお母ちゃんでしょうが。。喜代美が女将さんの代わりになるどころか、お母ちゃんが女将さん代わりになってます^^;

一方、師匠は本格的に常打ち小屋作りを始めるつもりらしく、天狗会長を訪ねていました。相変わらずお菓子食いながら話を聞いている会長ですが、常打ち小屋を作るという話を聞いて、そんな儲けにもならんもんをと否定します。
「あの時の借りは、小銭で返そう思うてます」
「アホなことを、そんな金どこにあるんや!」
と会長は笑っていますが、師匠は真剣な顔で、
「土地家屋売ろう思うてます」
…そうか、だから喜代美と草々に出て行けって言ったのか。
あの家売ってどこに住むんだと会長は冗談半分できいていますが、
「とにかく一刻も早く常打ち小屋作らなあかんのです!お願いします」
しょうもないことばっか考えないで
、天狗座に客入れることだけ考えとけという会長でしたが、会長は師匠にこんなことを言いました。

「師弟落語会さしたろ」

驚く師匠。
「おまえんとこにいてるやろ。あの女のー…」
「わ、若狭ですか?」
「あぁー、若狭とおまえとで師弟落語会やれ」
その言葉には師匠もただただ吃驚です。
「女の落語家か、おもろいなぁと、客が思うたら、また落語家ブームが来るかもわからんやないか。そんときになったら、また常打ち小屋も考えたらええがな」
商売のことしか考えてない天狗の会長ですが、たまにはいいこと言う。まぁそれも天狗座の儲けになるかも?という算段でもあるんでしょうが。その言葉に少しだけ冷静に考えてみる師匠。
しかし、師弟落語会やって落語ブームが起こってそれから常打ち小屋って、、それだけの時間はもうないはず。師匠は生きてる間に常打ち小屋を作ることができるんだろうか。。。

早速帰って喜代美に話します。隣には草々兄さんもいます。
「よかったなぁ!師匠と弟子の落語会、天狗座でやるのは、5人の中でもお前が初めてや♪」
と、喜ぶ草々。結婚したばかりの頃だったら、大荒れだったろうなぁとか思い出しました。今はそれだけ草々自身も落語家として満足いく生活してるんでしょうね。
「師匠は何をかけはるんですか?」
「俺は地獄八景やろうと思うてる」
「ああ!久しぶりですね!」
と草々は目を輝かせています。
「私は何にしようかなぁ♪」
とルンルン気分の喜代美に師匠は、
「お前は創作落語をやれ。今から作らな間に合わんで」
の一点張り。
「いや、師匠さすがに時間が…」
と、草々兄さんも無謀さを感じていました。不満が爆発した喜代美は、
「創作創作って、そんなに私は古典に向いとらんのですか!?私があれこれできんくらい不器用なこと、師匠かてわかっとるはずやないですか!師匠は、私に落語やめさしたいんですか!?
と師匠に面と向かって言ってしまいました。

うーん、やっぱり四草の言う通り自意識過剰だな。

師匠の事情を知らないにしたって、やっぱり師匠の言うことには考えがあると思う草原兄さんみたいなのが普通だと思う。
何で古典じゃなくて創作なんですか?とは聞いても、自分が不器用なのわかってるくせにやめさせたいのか!?は、師匠に言う言葉ではないよ。仮に古典が向いてないから創作やれって言われたって、別に師匠は意地悪とは思わないし。やりたいことだけやってたらプロじゃないのに、喜代美はまだプロの自覚がないのか。しかし、そんな分からず屋の喜代美に、ついに師匠は本当のことを言いました。
「続けさせたいんや。お前に落語、続けさせたいんや」
女が落語をやっていくのは男がやっていくより大変だと、男以上に若狭みたいな不器用な女の子が落語をやっていくのは特に大変なことだということを心配していたという師匠。
「他の4人と違うて、古典を教えるだけではあかん。この世界で生きてく術を教えてやらなあかん、そう思うたからや」
喜代美たちの目の前で、師匠はついに腹を抑えて苦しみながら倒れてしまうのでした。。。




刻々と最終回が近づいてる。。。いや、まだ最終回まで40話以上はあるけど、、やっぱ師匠死んだら悲しすぎる(T_T)

地獄地獄言ってるもんだから、最後の「地質調査員」が「地獄調査員」に見えて吃驚しました。

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