春日太一「なぜ時代劇は滅びるのか」を読んだ

イオンに食材買いに行ったらさ、季節柄運動会のテーマ曲が流れてて、さくさく買いまくりたくなったよね。あれ絶対陰謀だよね。そんなことはどうでもいいんですが。

 

春日太一さん著「時代劇はなぜ滅びるのか?」という書籍を読みました。私がアーティスト本以外に本を買うなんてめったにないことですよ!!学校の読書感想文くらいですよ。下手したら生まれて初めてかもしれない。それは、時代劇を愛する著者と同世代の視聴者として、何か色々とすっきりする内容が書かれているかもしれないと期待をしたからです。おかげでブログに「本」っていうカテゴリがないじゃねえか!!!

でも、読んだ感想は、うーん、、、特に目新しい内容はないという感じかな。。。
共感できる部分もたくさんあり、そうそうそうなのよ!というところももちろんたくさんある一方で、これって私がネットするようになってから、(あるジャンルの)時代劇好きのおじさま方が掲示板で議論されてたこととほとんど同じだなあと思った感想と全く同じ。

この春日太一さんという評論家さんについて最初に調べた時、私より2歳くらい歳上の若手(といっていいのかな)の方だったので、ちょっと期待してたのです。
ただ、Twitterでこの本を知るとっかかりとなった抜粋を見たら、「かげろう忍法帖」の視聴率のことを勘違いされていたようでね。かげろう忍法帖の視聴率が振るわなかった?当時18%とか20%とかいって、本編超え!って当時話題になってたし、時代劇なのにテレビ雑誌に特集コーナー設けられたりしてたんですが。。。お銀さんが主役で、当時の人気のアイドルの女の子たちが登場したりぶっ飛び系の設定ではあるけど、それをサポートするポジションにレギュラーの飛猿さんに加え、30代の若手だけど時代劇の経験をしっかり積んでる京本政樹さんやら中村橋之助さんやらが出て、若い子にも人気ありましたよー?
そういうリアルタイムな部分全く知らないんだなあ。。。その辺り、私と同世代ではあるけど、この方自身のリアルタイムで放送されていた娯楽時代劇への愛着もないし、あまりリサーチもしてないんだろうなという予感はしておりました。

現に、「水戸黄門」の歴史などある一つを突き詰めてとても熱く語ってらっしゃるのだけど、「暴れん坊将軍」を始めとするテレ朝土曜8時時代劇枠、「遠山の金さん」「三匹が斬る!」等のテレ朝木曜8時枠、平成版「大江戸捜査網」とか「お助け同心」「中町奉行所」みたいなテレ東金曜9時枠なんてたくさん時代劇があったのに、それらに関しては、触れてもこんな時代劇が一時期作られたが無くなった~~みたいな感じで軽く流されてる。
これ、私が書くなら、この時代は絶対に省かないですよ!文字数制限されなくていいならば、日曜の大河ドラマに始まり、月曜ナショナル劇場、火曜の日テレ枠、水曜のフジテレビ枠、木曜のテレ朝枠、NHK金曜時代劇+金曜テレ東枠、土曜のテレ朝枠とそれぞれについて語らないと済まないレベルの時代ですわ!!

どうも春日氏は、私と同世代ではあるけどそれだけで、私がリアルタイムで楽しんできた時代劇にはまったく思い入れがないようでした。


この本、毒舌が売りとのことで、実際に実名でけちょんけちょんにされてる役者さんもいらっしゃって、帯にも書かれてる通り、槍玉に挙げられて気の毒でしたが(とにかくこの方がO.R.さんとK.G.さんが大嫌いなことだけはよくわかった笑)、その一方で、あれ?某事務所については随分と優しい目線なんだな、この方の感性的にあの演技とキャスティングはありなの??とかちょいちょい違和感^^;この方自身が「危機感」として挙げている、「時代劇は高齢者だけの物」という部分にご自身もまんまと当てはまってしまっているように思えました。とにかくこの方せっかく私と同世代なのに感性が20年くらい前の人たちと一緒なんだもん。。。そういう内容はこれまでも色んなところで目にしてきたし、その時代の時代劇目線であれば、リアルタイムに体験してきたその世代の方々の話のほうが信憑性がありますから、それで特に目新しい内容ではなかったと思ったわけです。


要するにこの方自身の個人的に好みな時代劇への危機感。という内容に過ぎなかったことが大変残念です。
必殺シリーズへの解釈もあるとのことで、そこで全て決まるかもと個人的に思いました。ここで「必殺仕掛人」またはそのテイストに準ずるシリーズを褒め称え、漠然と「後期必殺シリーズが時代劇を駄目にした!」みたいなことが書かれてたら、そこでさよならかなっていう(笑)←よくそういうことを言う「時代劇」マニアのおじさま方がいらっしゃるから。
まあそこまでのことは具体的には書かれていなかったけど、本を読んでいて、ああ掲示板で見かけるおじさまたちと同じようなこと言ってるなーという印象でしたね。

私はただの視聴者というただの素人として思うんです(ホントにただの人である)。
最初に書いた通り、時代劇は「時代劇」と一言で片付けてほしくない色んなタイプがあるんです。
この本の中に出てくる「荒木又右衛門」とか「雲霧仁左衛門」とか「柳生一族の陰謀」とかそういうタイプの渋くて、その時代の荒々しさと切なさが同居して、キャラクター一人一人にとても濃い影がある作品。それが一つ。
または、人情味溢れて、多くは女性が主人公の「御宿かわせみ」的な、優しくて悲しいストーリーが多く、セットも江戸情緒溢れる素敵な感じの時代劇。
あとは、事件が一時間で丸く収まって、特撮とかアニメみたいにヒーロー的に主人公が悪い奴をやっつけるすっきり系痛快娯楽時代劇←私が一番好きなやつ。
細かく分けたらもっとあるかもしれないけど、とりあえず私が思いついた感じの3タイプの時代劇がありますが、この本では、一番上のタイプのみに絞られているように感じました。
でもこうやって比較してみると、映画全盛期のチャンバラ映画に一番テイストが近いのは3番目の痛快娯楽時代劇じゃないですか??いつも思うのだけど。


この方があまりにも映画時代劇ベースの趣味で、「テレビ時代劇=映画ほどお金かけられないしょぼいもの」みたいに考えてるのでしょうか。。。だから80年代~90年代前半くらいの娯楽時代劇についてがまったく出てこないのかな。。。あの頃毎日のように放送されていた時代劇のテロップで私がよくお見かけした小川英さんとか胡桃哲さんとか、あの辺の方々の名前ぜーんぜん出て来ないよね!テレビ時代劇でよくお見かけしてた脚本家さんのお名前で私的にはすごく記憶に残ってる方々なんですが。その辺りのお話はやはりなく、よくこういう本で見かける大物の監督さんや役者さん等の話ばかりでした。

わかりやすく表現するためにちょっと悪い言葉を使ってしまいますと、

 

 

 

爺さんみたいなこと言う人だな

 

 

 

という感想。

「時代劇は高齢者向けというイメージになってしまったことも衰退の要因」みたいなことも書かれていましたが、いやいや貴方のおっしゃってる内容めっちゃ昔の話ですよと^^;
この方お歳は若いのだけど、そもそも興味を持った時代劇というのが時代劇映画全盛期~1970年代くらいまでのものに限られているようなので(時々80年代の大河ドラマを絶賛されている部分もありはするけど)、この春日太一さんが滅びてほしくない時代劇は「黒澤映画」とかなんだろうなという感じ。この辺お好きな時代劇ファンの方は実際多いですからね、そういう声は、日頃から色んなところで見てきているもので、私にとってはあまり目新しいものはなかったというわけです。
何より、私自身が好きな娯楽時代劇やその世代の時代劇関係が丸ごとスルー!っていうところがなんとも悲しすぎて。。。(u_u)

きっとこの方と同じジャンルの時代劇が大好きな方々に絶賛されているのだと思いますが、それ以外で、暴れん坊将軍や大江戸捜査網平成版まで受け入れられる皆さんや、三匹が斬る!が大好きだった皆さんの感想をきいてみたい^^;
確かに、評論家さんたちが、このように偏った視点でしか見られないなら、時代劇が滅びてしまっても仕方ないと、遠まわしに実感してしまった本でした。
常日頃、時代劇は大昔の時代劇マニアの方々だけのものじゃないんだけどなあ。。。と思っているのですが、この本を読んでもまったく同じ気持ちでした。

ナショナル劇場の逸見稔プロデューサーの話も出てきましたが、私はあの当時再放送で見てもあの方が制作された時期のナショナル劇場は大好きでしたよ。「マンネリ」で駄目になったとこの本でもあるし、よく聞く言葉だけど、そもそも時代劇ファンにはその「マンネリ」を楽しんでいる視聴者も多いのではないですかね?それこそ昔の話で例えるなら「仮面の忍者赤影」とか「白馬童子」みたいなのを見てみんなが楽しんでいた時代の話はどうですか?ヒーローが助けに来るのをみんな待ってたんじゃないでしょうか。そのマンネリのせいでその時代の時代劇は衰退しましたかね?
私は逆に、あのマンネリズムが崩壊したせいで、みんな調子狂って時代劇見なくなっちゃったんじゃないの??とずっと思ってるんですよね。
水戸黄門は24部までが私の好みでした。確かに、代々黄門様や助さん格さんが変わる度に最初は違和感あったけど、ちゃんとそれまでのキャラクターなどを踏襲してくれていたから、すぐに見慣れていました。それが、25部からガラッと変わったのをすごく覚えてます。あの当時私、時代劇大好きだったのに加え、23部が終わった時にたまたま次から「かげろう忍法帖」が始まるっていう予告をリアルタイムで見てたんですよ。当時ファンクラブとか入ってないただの子供でしたから、京本さんが出るっていうのもそこで初めて知って、うわあ何これめっちゃ楽しそう!!!!ってテンションガチ上がりしたのを今でもよく覚えています。で、前にも書いたようにかげろう忍法帖、若い子にも大人気になりまして、その後続編とかあるのかなあと思ったら、どうやらおじいさんおばあさんから苦情があって駄目になったらしいと(笑)確かに今考えると、いや当時から月曜8時からおっぱい出てくる番組とかなかなかないですからね。必殺超えですよ。まあその辺りは当時中学生女子としてはやりすぎとは思いましたが(爆)
でも変なCG(失礼)使ったりしながらもちゃんとそれまでの時代劇は心得ていた作品でした。おっぱいに抵抗があったおじいちゃんおばあちゃんも、それさえなければ、8時40分頃になると黄門様の印籠の代わりにお銀が巻物持って殿様のところに忍び込むシーンは安心して見れたんじゃないでしょうか。とにかく原因はおっぱ(ry
出演者も殺陣ができる俳優たちを土台に据えて、ゲストもこれまでの水戸黄門に出ていたような人たちを起用していたから、どんなにくノ一とかド派手メイクの悪役がはちゃめちゃやってもちゃんと時代劇になっていた。それこそ痛快娯楽時代劇ですよ。
それが終わった後、好評だった名張の翔さん(マサキ)は水戸黄門本編24部にもセミレギュラーで3回出演しましたよ。しかし、これからも見られるのかなあと思った矢先に、これは後で知ったことですが逸見プロデューサーが亡くなっていたんですね。。。
逸見さんからの話で、京本さんが大岡越前をやるっていう話もあったんだってねー。あれから数年後本にもありますがナショナル劇場30年ぶりの現代劇「こちら第三社会部」に京本さんが出た時の記者会見で「大岡越前ついにきたかと思ったら現代劇でしたー(笑)」って笑いながら言ってたけど、あの時は面白い冗談だと思ってたけど、本当にそういう話があったんだなあ。。。ささやかに、本当だったらこの枠時代劇だったはずなのになあ、、なんてあの時京本さん思ってたのかな、なんて思い出します。

 

・・・ってなんでマサキの話になってんだよ。

 

何の話だっけ。そうそう、それで一応名張の翔また出るかもなーと思って25部も見てたけど出なかった。しかもなんだかゲスト出演者もこれまでよく見かけてた人たちと全然違う。。。しまいには映像もビデオになってしまい、時代劇っぽさが半減した。。。そのうち、語りの芥川隆行さんも亡くなったりして、どんどんこれまでの水戸黄門から遠ざかった水戸黄門が放送されるようになっていったんだよね。極めつけは、石坂浩二さんの水戸黄門で、ついに黄門様旅しませんとか、助さんと格さんがキャラ逆になって俺があいつであいつが俺で状態になり、お銀はお捐になり、飛猿はいなくなり、その後の水戸黄門でも戻ることはなかった。へーちゃん何してくれてんの!!と子供ながらに当時思いました(石坂浩二さん自身は大好きです)。もちろん水戸黄門の生い立ちについて興味がないわけではありませんが、それやりたいなら「水戸黄門漫遊記」として別のスペシャル枠でやればよかったんじゃないのかなあ。。。
だから私の中では、水戸黄門は第24部で終わったなと思ってたんだけど、、、それが逸見稔氏の死の影響だと知ったのは大人になってからのことです。それだけ、逸見さんの影響の大きさがわかるよね。この本だと逸見さんがまるで暴君みたいに描かれてるけど、この方の功績は称えられるべきだと思うんですけどね。。。
「大岡越前」の毎シリーズ1回同じエピソードが出てくるのとかも突っ込みながら楽しんでたし。オチがわかってても飽きずに見られるくらい脚本にもメリハリがあってちゃんとしてたんだと思うよ。
「水戸黄門」というシステムが衰退の原因だと書いてるけど、私はそうじゃないと思います。結局最後まで時代劇という枠で踏ん張ったのが水戸黄門というシステムなんですよ。何度も言うけど、何か一つの時代劇が悪いんじゃないよ。そのマンネリがあったおかげで「時代劇」という存在を誰もが知ることができたんです。それに他に視聴者が選択できるくらい時代劇は色んなものがたくさん放送されてた。結局は、スタッフ体勢の破綻なんじゃないですかね?時代劇大好きだった私が時代劇を見なくなったのは、別に「水戸黄門」に飽きたからじゃないですし。途中で何もかも変わったからなんですよ。だから「マンネリが時代劇を駄目にした」というのは、少なくとも私には全く当てはまりませんね。

 

うーん、、意外と酷評になっちゃったな。というか、そもそもこの人が好きな時代劇と私の好きな時代劇が違うところからしてずれちゃってるね。。。年齢だけ近かったけど期待はずれだったか。。。

絶賛の声が多かったけど、きっといつも掲示板で見かける層の方々が読者層に多かったのかなという気がします。

 お若い頃から時代劇研究をされていたとのことだけど、「時代劇」と一言で括ってしまうには調査するジャンルも偏りすぎだなあという印象でした。好きなジャンルの関係者しか取材してないみたいだし(したけど省いたのかもしれませんが)
「時代劇はなぜ滅びるのか?」
じゃなくて
「1970年代くらいまでの時代劇はなぜ滅びるのか?」
だったな私の中では。
多分、黒澤映画とかそういう系統の作品が見事に復活した時には、春日氏は、あの掲示板の方々とともにきっと大喜びされるでしょう。その裏で私を含めた痛快娯楽時代劇ファンの人たちが置いてけぼりを喰らってブツブツ言い続けるのだろうなというのが目に見えるようです。。。とにかく、こういう論評をされる方々は「黒澤映画」絶賛が多い。正直私結構苦手です^^;
数年前に「時代劇復興映画!」みたいな謳い文句で時代劇映画を何本かやってたけどあれはどうなったんでしょうか?あの時も、全然娯楽要素なくて、いわゆる「たそがれ清兵衛」とかあの路線の作品ばかりが立て続けに制作されていたので、もういいよと思ってました。「たそがれ清兵衛」はすごく良かったですけどね。
春日さんも書かれてるけど「今の映画やドラマは一つ当たる同じものばかり作り続けるのが悪いところ」というところにはとても同感です。
だからね、時代劇をやるにしても、もっと色んなタイプの時代劇を作ればいいと思うんですよ。何か一つをやってみても、他に選択肢がないことはかなりの要素じゃないですかね?

ああ、あと「火野正平がいない」っていう目次を見た時は、もっと火野正平について具体的な作品を挙げてくれるものと期待したのに、誰か現場の人が嘆いてました、っていう話くらい。。。そこは「長七郎江戸日記」における火野正平の役割とかさ、必殺における火野正平の役割とかさ、混浴風呂殺人事件、、、は現代劇か。それをもとにして、そういう役者が今はいないんだ!っていう話にしたほうが膨らんだと思います。

あとそんなちょこっとで名前を挙げてしまうのなら、鬼平犯科帳の役者頼みの話のところでは、本田博太郎を挙げるべきだろう!!!!
まあそれはそれこそ私の趣味の話になってしまいますけどね(笑)。私がたまに鬼平のスペシャル見ると何故か絶対本田博太郎が出てるんだよなあ。。。
まあそれはいいんですが、本の文字数に限界があったんだろうか、、と思うくらいそれぞれの話が浅い。。。
でもまあ、そういう味のある脇役が次の世代にはいないというのは確かだよね。。。生理的にみんな子供みたいに見えすぎるというのも大きな要因だとは思うけど。

あとは、「時代考証にこだわりすぎ」っていうのはすごく同感です。大河ドラマなんかはわかりますが、何を見てもそういう話がついてまわるせいで、娯楽時代劇なんかは特にやりにくくなったんでしょうね。そこは視聴者にも原因があるのかなあ。。まあ堂々とやり続けてれば視聴者もそれはそういうものと割り切ってくれたとは思いますが。
そりゃね、長屋なのに個別に厠があるだの、侍なのに町人の髪型してるとか、そんなのは問題外ですけど、ある程度様式美とかエンターテインメントとして崩したほうが見栄えがするものなどあるじゃないですか。この本の中にも「銭形平次」の話の中で、所作としての話題で大川橋蔵さんの話は出ましたが、それくらいでした。
こんなのはリアルじゃない!そういうところにこだわりすぎた結果が今じゃないのかなあ。。。時代劇は、歴史ドラマじゃないんだから、作り物を如何に本物であるかのように違和感なく見せるかということはこの本にも書いてありましたがその通りだと思います。しかし、そういうリアルばっかり追求して娯楽ができなくなった反面、大河ドラマみたいに本来マジメ寄りでないといけないはずの作品が逆に娯楽化してしまってる違和感ね。この本では「朝ドラ化」と書かれているけど、私は大河ドラマが娯楽時代劇化してしまってる部分もあると思います。そんなにやりたかったら民放で堂々と娯楽時代劇やってくれたらいいのにと。テレ東で姫将軍大暴れとかやってた枠だったら、清盛が「海賊王にオレはなる!!」って言っても許されると思います。あ、でも姫将軍は安っぽいけどちゃんと時代劇でしたけどね。日光江戸村制作時代劇嫌いじゃなかったりしました。それはいいんですが。

他には、松平健さんが遠山の金さんを演じた時の違和感の話が出ていましたが、暴れん坊将軍はこんなキャラクターだったのに~って、一文でさらっと済ませちゃってたしね。おおおい!!そこ、まんま私が大好きな娯楽時代劇の部分!!「時代劇」語るならそこも含めて掘り下げないと駄目じゃない!?なのに、「それはまあいいんですが」的なノリでめっちゃ省かれちゃってます。。。 90年代の若者にもウケた娯楽時代劇の一番大事な時期の話ですよ!!!゚(゚´Д`゚)゚

それを言ったついでに本から脱線しますと、高橋英樹さんは今もたまに時代劇に出てらっしゃいますが、、ジャニーズの必殺の悪役になってしまったり、、、大物俳優さんで貫禄があるからそれは確かにずば抜けてすごいのだけども、、「桃太郎侍」とか「三匹が斬る!」とか「江戸の用心棒」とかを楽しみに見ていた私としては、とにかくどれを見ても悲しい!あの強面でちょいちょい面白い顔したりしてコメディも演じてしまうギャップがよかったのに。これらの作品は見てらっしゃったのかな春日さんは。娯楽時代劇における高橋英樹さんは、春日さんが仰る「焼津の半次」の侍版だったんじゃないでしょうか。
というか、私の大好きな京本政樹さんにしろ、殿さま風来坊の三田村邦彦さんにしろ、二枚目だからといってつまらない演技する人ばかりではない。ちゃんと品川隆二さん的な役割をできる二枚目もたくさんいましたけどね。。。

やっぱり、時代劇は「時代劇」と一括りにできないほど実は細かいジャンルなんだということを改めて実感しました。この本はこの本で必要だと思います。春日さんがお好きなジャンルと同じ時代劇がお好きだった方にとってはすごく有意義な本だと思います。

ああ、また脱線しますけど、一部の時代劇ファンの方々にやめてほしいのは、痛快娯楽時代劇は女子供が見る物みたいな言い方をすること。時々時代劇の掲示板覗くと、京本政樹のファンだとか、必殺V嫌いじゃないとかいう人に「腐女子しね」みたいに言うおじさんいるじゃないですか。あれなんなんすかね?(ぶっちゃけ)

それはどうでもいいですが、この本はホント「なぜ滅びたのか」という本であって、こうしたらいいのになあみたいなのは具体的には書かれていませんが、逆を言うと、ここに書かれている内容の真逆をやったら昔のような時代劇を作れるきっかけになれるんだろうなと思います。まあ難しいとは思いますけどね。。。この本を見て、俺がやってやらあ!!みたいにやる気がある人出てこないかなあ。
そこで私が一つ思うのはですね、昔の「サントリーミステリー大賞」みたいに新人作家さんとか、素人さんから「時代劇」を本気で書いて投稿してもらうんです。そしたら、映像にもキャスティングにも一切手を抜かず、金もケチらず、一本本格的な時代劇を撮るんですよ。カメラマンや照明さんや音響さんたちは、時代劇専門チャンネルでもなんでもいいので、とにかくあの当時の時代劇をまんま再現できるように、ひたすら勉強してください(命令かよ)。鬘はアデランスじゃなくて八木かつら、山田かつらとか辺りで。
キャスティングがしっかりしてればここは省けますが、万が一、脇役に時代劇経験のない人気者さんがキャスティングされた場合は、着物の着方から、所作、声の出し方、立ち回り、しっかり教わってください。筋肉痛めっちゃすごくなるまで頑張ってください。
それをまとめる監督さんが時代劇にあまり縁のない方ならば、役者さんをしっかり育ててあげてください。侍役の少年が座ってるだけでなで肩だったらめっちゃ怒って直してあげてください(江戸の牙の京本さんの話です笑)
映像はもうしょうがないのかもしれないけど、フィルムのような映像がいいなあ。ただ、編集でどうにかしようとしても今までいい映像だなあと思えた例がないので、やはり極力アナログセットと、カメラの立体感でどうにかしてほしい。必殺みたいに砂煙立てたり、鏡で光を反射させたりとか、そういう細かいテクニックも昔の人に教わって受け継がれていってほしいなあ。。。
そうそう、よくこういう話の中で聞くけど、当時の京都の職人芸を、受け継ぐ人も、受け継ぎたいと思う人もいなくなったのが原因なんだろうね。。。「1になんとか2になんとか3に役者」というのがあったけど、まさにそれだと思います。なんでも役者頼みだからみんな戸惑ってしまうし、適当なものができてしまうんだろうなあと思いましたね。
昔ながらの特訓を受けた時代劇を京本さんが例えば追求しようとすると、京本さんしかやってない、っていうのが現状になってしまってる。その結果、京本さんだけ変みたいに思われる。いやいや、他の人がやってるのが全く時代劇になってないんだけど。。。そんなことを考えるようになってから、昔は京本さんに時代劇出てほしいなあ!と思ってたけど、素直にそんなことを考えられなくなってしまった。。。ホントに悲しいことです(;;)

 

 

 

ごめんなさいね。自分でできないことばっか要求して←

 

 

 

偉そうなことばかり述べましたが、一応コメント欄つけてますんで、おまえ何わかった口きいてんねん!これはこう話やろがい!!と思う部分があればどうぞご意見ください^^;
最初に見たら絶賛のコメントしかなかったので、自分だけこんな酷評でかなり不安ではあるんですが。。。。。

 

 

 

 

・・・っていうかだれか、痛快娯楽時代劇ベースでこういう本書いてくれませんかね。。。

Comment >>>

  1. 『春日太一「時代劇はなぜ滅びるのか」を読んで』を読んで……( ̄▽ ̄)/

    昭和30年代生まれですから、テレビの東映時代劇劇場から白馬童子に隠密剣士、赤影にライオン丸、NHK大河ドラマは『三姉妹』辺りから記憶にあります。
    余り、映画館に行く機会が無かったので後にテレビで大昔の時代物を放映していたらなるべく見るようにしていました。それでも見られない作品はキネマ旬報社発行の解説本を懸命に読んだものです。
    春日太一くんかぁ、知らないなぁ作家だなぁ。でも、こういう本があってもこうだったとブログに載せて下さり有り難う御座います。

    なんで時代劇が下火になっていったのかって、それはなぜストリップ劇場があちこち閉店になった、温泉地にあったという秘宝館が次々と閉鎖されていくのと同じような理由、だと思います。
    役者がいないから、だけじゃない。だって終戦後、GHQが時代劇禁止にしたら市川右太衛門先生が探偵役だったし、安部なんとか言う後に時代劇で超悪役だった役者がエキゾチックな美青年役やってました。役者が居なけりゃ居ないでけっこう適当にキャスティングしていましたよね。

    黒澤映画っていつごろの黒澤かな?黒澤明を盲目的に崇めるスットコドッコイが相変わらずいるんだ。自殺しくじって外資で復帰した後の黒澤ならオトトイ来やがれだ。リドリースコットが大好き……画面が綺麗だなぁと思っていたらナント時代劇出身の監督でした。
    過ぎ去った過去を見て来たように描くには写実だけでがダメであって、『事実を心地よく現代的に脚色できる才能』が監督に備わっていなければこれもダメ。『飢餓海峡』の内田吐夢も写実と近代をうまくミックスした時代物たくさん作ってますよね。

    現代はお金があっても時間が無い、じっくり腰を据えてると観客が次の楽しみを選択する。今どきの観客は決して待ちませんよ。
    豪勢な時代劇を時間に追われてる民間放送局が作る時代が終わっただけ、だと思います。

    それと庶民が声を上げる時代だ、何にでもケチを付ける……これじゃぁ民放がNHKには無い下世話な娯楽時代劇でナンでもやっちゃう、事が年々不自由になって来る。
    ブッチャケ時代劇はNHKだけでもいいんです。

    1980年代、1日一本は放映されていた時代劇たいてい見てました。(トレンディードラマとか山田太一、が大っ嫌いだったし)
    今はここ100年間に作られた映画やテレビドラマでの時代劇をアーカイブやDVDで見られるんです。手を尽くしても滅びる物は滅び廃れていきます。人生時間に限りがある、ならば嘗て制作された名作を一本一本虱潰しに鑑賞するのも一つの手段と考えますが。

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