FMシアター「淡路島へ」

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NHKラジオって京本さんが出てるときくらいしかきかないけど、いつもテーマが重いよね。
でも、いつもそうなのかわかりませんが、ちゃんと最後は穏やかに収まるところがいいと思います。
今回の話は、体が不自由なお母さん、震災で亡くなったお父さん、お母さんを介護し続けて好きなことができないのを我慢し続けてる40過ぎのお姉ちゃん、子供の頃から出来がよくて親にも好かれててエリートコースだったのにどっかでレールから外れて40近いのにネットカフェでバイトしてる弟、とその恋人(?)の若い姉ちゃん(笑)が登場人物なんですが。

何だか私としては徹の気持ちってわからなくないなと。いや、どっちかと言ったらお姉ちゃんコースかもしれませんが、、まあ何にしても私は別にそんな結構なコースは全く歩んでいないのでどっちでもないんですが、、でも、何だか聴いていてすごく心が押しつぶされそうな気分になりました。

徹も言ってたけど「誰が悪いわけでもないのはわかってる」って。
確かにこういうことに、誰が悪いとかはないんだけど、でもお互い人間だから、自分自身のために求めるものがある。そして、お互いに家族を大事に思う気持ちがある。
大人になればなるほど不満は募っていっても、大人だからこそどこかで我慢しているところ。
歳をとればとるほど、お母さんの気持ちがわかる。わからなきゃいけない。そんな気持ちでした。

なんていうか、、、、色々リアルで聴くのが辛いところもあったけど、でもそれでも、意外とあのKYっぽかった20代のお姉ちゃんが、その余所者なところ故に、家族を客観視して引き出してあげて、そのおかげで、みんな思っても出せなかった思いを打ち明け合えたところがいい展開でした。
…まあ、実際に余所者の姉ちゃんが出てきて、あんた思ってること言っちゃいなさいよ!って言われたらぶちきれますけどね(をい)

でも、この話って、最終的に「自分は自分」っていうのがすごくあるんだよね。それは、行動のことじゃなくて気持ちっていうか。
お姉ちゃんはどっかで「母親のせいで自分は好きなことができない」「弟のせいで好きなことができない」っていうのがありつつ、本当は「母親に甘えたかった」「弟が羨ましかった」っていう気持ちがあって、もしかしたら、それを逆に取ることはできたかもしれない。
もしも話はないといいつつ、仮にお姉ちゃんが、母親に甘えるために、反抗せずに上手いこと勉強してエリートコースに進んでたら、お姉ちゃんは幸せになってたかもしれないけど、徹がお姉ちゃんのポジションになっていたかもしれない。でも徹までそれを放棄したら、お母さんの問題がやばかったかもしれない。
でも、結局徹の気持ちはわかるけど、現実で考えたらそれって甘えでしかないんだよね。。「逃げてるだけじゃない!」ってお姉ちゃんの言い方はきつくてぐさっときたけど、確かにあの理屈が通るのは10代のうちだけだと思うし。
きっとうちも家族にあのお姉ちゃんのような気持ちを味わわせてるなと思ったら、、かなり重い話だなぁ、、、と^^;
あの家族が羨ましく思える一方で、でも現実問題、これだけでは全てを解決できる問題ではないんだよなぁ、、、とか考えてしまったり。結局誰かが何かを犠牲にしなければ物事って上手くいかない部分がありますよね。
でも、あの徹の性格なら、これから母親への態度は変わると思う。それって、あの付き合ってる姉ちゃんへの態度の変化でわかったかな。最初気の弱そうな部分があったのに、最後は、お父さんみたいに変わってたし。
最初は、あの女性たちの質問攻めな押しの強さに若干イラっとする部分もありましたが(苦笑)、段々引き込まれて、全部まともに聴いてしまいました。
やっぱり意思疎通が上手くいくためには、正直な気持ちをお互い打ち明けあう必要ってあるんだなあって。。。うーん、なんで家族の話ってこう重いのかな^^;

さて、真面目な話は置いといて(え)。
京本さんの声かっこよかったねー!
最初は、確かに小次郎っぽくて、なんか軽~い感じだったから、まさかそんなに頭がいいキャラクターだとは思わなかった(爆)
若い姉ちゃんをつれてるところなんて、絶対洋服はアロハに頭サングラスだろって思ったし。
それが自分の心の闇を明かしていくほど段々声色が渋くなって、最後は

最後色々吹っ切れて、姉ちゃんがくれた子供の頃の写真見ながら「ふっ」って思わず笑うところとかすんごいよかったよね!あの笑い方がめっちゃクールで、徹ちゃん、キャラが強くなってる!!(爆)って思ったし。

最後になりますが、南果歩さん演じる姉ちゃんが、今まで何でも外面よくやってると思ってた弟に対して、

「もう~!立ち回りが上手いんだから!

って言ったとき一瞬で、

時代劇俳優ですから!!!

と思った私はバカですか?

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